最新情報 (2001年4月1日~4月30日)

マケドニアで戦闘
 マケドニア内務省によると、28日17時45分、テトヴォ Tetovë / Тетово のセルツェ Sellcë / Селце ~ヴェイツェ Vejcë / Вејце 間の路上で定時巡回中のマケドニア軍・警察の車輌が、待ち伏せしていたと思われる武装勢力から手榴弾や機関銃による襲撃を受けた。この襲撃でマケドニア軍兵士4人と内務省から派遣された4人の計8人が死亡、他マケドニア側の6人が負傷した。内務省はこの武装集団について「シャル・プラニナ Mali Sharr / Шар Планина からユーゴスラヴィア・コソヴァとマケドニアの国境を不法に越えて侵入したテロリスト集団である」と述べている。トライコフスキ Boris Trajkovski Борис Трајковски 首相は緊急閣議を招集した。
 一方、アルバニア国営通信もこの事件を29日付で速報したが、背景については「マケドニアの政治勢力間で進められている憲法改正への動きによって、和平が損なわれた」と述べている。
(ATSh, MIA, Koha Jonë 2001.04.29)


マケドニア情勢沈静化 国防相辞任
 4月29日にマケドニア軍・警察がテトヴォ Tetovë / Тетово 近郊で武装勢力に襲撃され、マケドニア側8名が死亡した事件で、マケドニア共和国政府は臨時閣議を招集し、翌30日を国民の服喪日とすることを決めた。テトヴォとシャル・プラニナ Mali Sharr / Шар Планина 周辺では市内各所で軍・警察が警備にあたっているが、30日現在の情勢は落ち着いている。国境では、4名が逮捕拘束されたことを除けば夜間の通行も認められており、特に衝突は起きていない。
 ところでマケドニアのパウノフスキ Лјубен Пауновски 国防相は同30日、国防省内の収賄事件の責任をとるとして辞任を表明した。
(MIA, ATSh 2001.04.30)


夜のアルバニア語ニュース中止
 マケドニア国営放送のヤキモフスキ Лјубхо Јакимовски 局長は、、マケドニア第2テレビで夜に放送されているアルバニア語ニュースの内容について「マケドニアにおける治安の悪化に伴い、マケドニア放送の放送理念に背き、マケドニア共和国の国益に反する傾向を強めており、平穏な生活を望む共和国内のアルバニア人に不安を与え、暴力と民族間の不寛容によって過激派に力を与えるものとなっている」として、マケドニア放送規約26条に基づき、4月29日からの放送中止を決定した。
 放送再開については「障害が取り除かれたと見なし得る時期に」と述べている。
(MIC=Macedonian Information Centre, 2001.04.30)


若者はレトロ映画好き
 ティラナの高校を中心に行われた調査によると、アルバニアの青少年の多くは1990年代以前のアルバニア映画を積極的に評価していることがわかった。好きな映画俳優も、ンドリチム・ヂェパ Ndriçim Xhepa 、ロベルト・ンドレニカ Robert Ndrenika 、カドリ・ロシ Kadri Roshi と、いずれもアルバニア国産映画全盛期のスターであった。
 ここ10年間のアルバニア映画の現状については多くが「危機的な状況にある」と考えており、現在のアルバニア映画には見るべきものがないという。ただ一つの例外は、現在放映中のTVドラマ「私とあなたとカサンドラ Unë, ti dhe Kasandra」だとか。
(写真) Ndriçim Xhepa (1957-)

(ATSh 2001.04.30)