ドイツ語(国際教育系) Deutsche Sprache und Kultur  2002年度
Herzlich willkommen!    Kritische Hinweise und Vorschläge nehme ich dankbar entgegen! ......Das Kompliment freut mich auch.   井浦伊知郎 IURA Ichiro, Ph.D.

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am Gasthof, Trier(井浦撮影)
LiveCam Marienplatz, München

⇒ドイツ語Ⅰ・Ⅱ  ⇒ドイツ語Ⅲ・Ⅳ


NHKテレビ「ドイツ語会話 ~Visavis~ 」 日曜 6:40~7:10(再放送 金曜 24:40~25:10)
「ドイツ語Ⅲ・Ⅳ」の使用教科書の続編「ドイツってすてき!(後編)」セット(ビデオ+テキスト¥2900)が出版されました 購入希望者は井浦まで

ドイツ語Ⅰ・Ⅱ

(使用教室) 262番教室(2号館6階) Mi. 13:10~14:40 s.t.

 ドイツ語Ⅰ(前期) 講義日程
 ドイツ語Ⅱ(後期) 講義日程


 皆さんがこの授業で学べるのは、単なる「ドイツのことば」ではありません。
 ドイツ語は ドイツスイスオーストリア (×オーストラリア)、 ルクセンブルクリヒテンシュタイン の公用語です。
 ドイツ語は ベルギー・東部(オイペン)、 イタリア・南チロル(アルト・アディジェ) の地域公用語です
 ドイツ語は フランスのアルザス地方や デンマークの北シュレスビッヒ地方 では学校で習い、日常的に話されています (逆にドイツの最北部・シュレスビッヒ・ホルシュタイン州 にはデンマーク語を話す人々がいます)。
 ドイツ語は ポーランドハンガリールーマニアチェコスロバキアスロベニアクロアチアボスニアマケドニアユーゴスラビアコソボ)、 ギリシア など中・東部ヨーロッパの国々で広く通じます。
 ドイツ語はヨーロッパ全域で九千万人(ロシア語についで第二位)、 EU(ヨーロッパ連合) 加盟国内では最も多くの人が日常的に話すことばです。これに 旧ソ連邦アメリカ大陸オーストラリアアフリカのドイツ系移民を合わせると、ドイツ語の世界使用人口は日本の総人口に匹敵します。英語に加えてドイツ語ができるということは、ヨーロッパ文化圏から情報を得るための、最も強力な手段を持つことなのです。

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 英語でもいっぱいいっぱいなのにドイツ語? 国文学専攻なのに第二外国語?
 まあお待ちなさい。私の経験から見て、ドイツ語やフランス語を身につけた人は、例外なく英語もよくできるようになっています。ドイツ語やフランス語の方が得意になる人もいます。しかもそういう人の英語力には深みが出てきます(英文学科志望の方には、いずれ『言語学』や『ラテン語』も履修されることをおすすめします)。また、いろいろな外国語を知る人ほど、自分の日本語を正確に理解しているものです。
 福祉を学びたい?だったら言うまでもありません。例えばドイツの介護制度について学ぶならドイツ語の知識は不可欠。英語や日本語の翻訳を待っていたら大変です。
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 前期は ①つづりと発音の規則から入ります。英語より簡単なので、初めての単語でもすぐ音読できます。次に ②動詞の人称変化をおぼえます。そして名詞・冠詞に ③「性」の区別があること、「が」「の」「に」「を」のような ④「格」の変化があることを学びます。ここは世界のいろいろな言語と比較して説明します。⑤人称代名詞は英語よりやや複雑です。⑥前置詞の用法には英語と違う点が少しあります。
 後期では、英文法でも既習の ⑦不定詞、⑧関係代名詞、⑨動詞の過去・完了・受動態などをドイツ語について学びます。高校の英文法の参考書(と世界史の教科書)は捨てない方が賢明です。⑩形容詞の語尾変化と ⑪分離動詞は初めて遭遇する文法事項だと思いますが、他のヨーロッパのことばを学ぶ時には大変役に立つでしょう。
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 各課(Lektion)は授業二回程度で進める予定です。率直に言って、大学の第二外国語をとりまく状況には厳しいものがあります。新しい外国語を学ぶのに週一回、90分の授業だけでは足りません。確実におぼえるには、(ほぼ)毎日、最低20分でも自習してください(一度にまとめて2~3時間では長続きしません)。自分の手で書き、声に出して読みましょう。そのためにCD付き教科書を採用しています。
 わからないことは、授業中でも沈黙せずに質問してください(質問されて気を悪くする教師はいません)。何ならドイツ語で話しかけてください。OHPやCDやビデオやインターネットはフルに活用します。教科書から離れた話題も毎回用意します。
 知らないことばの習得を通じて、ものの見かたが変わるかもしれません。それもまた大学の勉強です。では、教室でお目にかかりましょう。

(教科書) 「グーテ・ライゼ!」

(郁文堂 ¥2500  ISBN 4 261 01176X)      
本文の日本語訳もあります → こちら
      (教科書の内容)
      Lektion1 お名前は? Wie heißen Sie?
           動詞の現在人称変化(1)
      Lektion2 趣味は何ですか? Was ist Ihr Hobby?
           動詞の現在人称変化(2)/不定詞句の語順
      Lektion3 駅はどこですか? Wo ist der Bahnhof?
           名詞の性と指示代名詞/定冠詞/不定冠詞/前置詞
      Lektion4 このセーターはいかがですか? Wie gefällt Ihnen dieser Pullover?
           定冠詞類・不定冠詞類の格変化/人称代名詞の格変化
      Lektion5 好きな食べ物は何ですか? Was essen Sie gern?
           話法の助動詞
      Lektion6 週末の予定は? Haben Sie am Wochenende etwas vor?
           zu 不定詞句/分離動詞/従属接続詞
      Lektion7 どちらへ行きますか? Wohin fahren Sie?
           再帰代名詞と再帰動詞
      Lektion8 土曜日に何をしましたか? Was haben Sie am Samstag gemacht?
           動詞の三基本形/過去人称変化/現在完了
      Lektion9 ニュルンベルクのクリスマス Weihnachten in Nürnberg
           受動態/状態受動/関係代名詞
      Lektion10 日本のお正月 Das Neujahr in Japan
           形容詞の付加語的用法/比較級・最上級

(辞書) 近年の学習独和辞典はどれも良質で、極端な小型辞書を除けば、どれを買ってもかまわない;
      エクセル独和辞典(郁文堂 ¥2800)
      パスポート独和辞典(白水社 ¥2900)
      新アポロン独和辞典(同学社 ¥4000)
      キャンパス独和辞典(郁文堂 ¥2900)
      アクセス独和辞典(三修社 ¥4000)
      ハイブリッド・アクセス独和辞典(三修社 ¥6800)
      新アルファ独和辞典(三修社 ¥3714)
      プログレッシブ独和辞典(小学館 ¥3690)

(参考書)  ここでは私が読んで面白かったものだけあげておきましょう。他にも優れた本はあるので、各自が書店で手にとって内容を確認するのが一番です。ちなみに値段は本体価格なので、税金として5%分余計に払って下さい。
    ドイツ語 はじめの一歩まえ(DHC ¥1300) 最も新しいドイツ&ドイツ語案内の一つ。各ページ下半分の話題はまったくドイツ語がわからなくても読める(しかも内容が単なる旅行情報の範囲を超えてかなり深い)が、ややドイツ語に慣れた人には上半分のドイツ語フレーズ集が役に立つ。
    ダンケ教授のドイツ語レッスン【CD付き】(三修社 ¥2200) 読む前から「書き込み」が入っているという世にも珍しいコンセプチュアル(?)な入門書。姉妹編として「メルシー教授のフランス語レッスン」や「ニーハオ教授の中国語レッスン」がある。なお「グラシアス教授のスペイン語レッスン」や「スパシーバ教授のロシア語レッスン」や「アッサラーム教授のアラビア語レッスン」や「ジャンボ教授のスワヒリ語レッスン」はまだない(たぶん)。
    アップ to デイト ドイツ語【CD-ROM付き】(朝日出版社 ¥2900) ドイツ語の初級文法がCD-ROM( Windows 95/98 対応)で学べる。語形変化や独作文の過程をアニメーション表示で視覚的に理解できる他、ドイツ語圏のホームページへもジャンプしてあちらのインターネットの世界に入り込める(接続する時は電話料金に注意)。
    ドイツ語ステップアップ(郁文堂 ¥2200) 参考書と問題集が一体になった完全な独習向け入門書。大判サイズ・2色刷りで読みやすく、解答も非常に詳しい。
    Z先生の超かんたんドイツ語(郁文堂 ¥2000) 構成は「ドイツ語ステップアップ」と同じだが、内容はさらに簡潔で、試験前など短期の独習にはおそらくこちらの方が向いている。それはそうと、進行役をつとめるZ先生の「Z」が何の略なのか(たぶん著者の…)?英語読みで「ゼットせんせい」なのか?はたまたドイツ語読みで「ツェット先生」なのか?最後まで読んでもわからないのが唯一の難点。
    必携 ドイツ文法総まとめ(白水社 ¥1500) コンパクトだがきわめて充実した文法書。2色刷りで、とりあえず読むべき箇所と「あとまわし」にしてよい箇所がわかりやすく区別されている。初級どころか、ある程度の学習を終えた人にも役立つ(かくいう私が大学生のころに買い、今も使っている)。表紙のイラストはドイツ語の前置詞をおぼえるのに最適(?と思った人は書店で捜してみて下さい)。
    絶対わかるドイツ文法大百科【CD付き】(三修社 ¥3800) 2色刷り。内容は「大百科」というほど込み入っておらず、初学者は練習問題中心に利用すれば試験の準備にもなる。
    ドイツ語リスニング入門【CD付き】(白水社 ¥2800) 聴き取りを主体とする本はいくつかありますが、この本とCDの特徴は、①台本通りにスタジオで録音した音声と②自然な環境で生録音した音声の両方が入っているという点。当然、周囲の雑音や話者の言い間違い、言いよどみもそのままですから、とても実用的。
    英語でわかるドイツ語入門(第三書房 ¥2200) すべての例文が英語とドイツ語で書かれているスゴい文法書。「ドイツ語以前に英語がちょっと…」という人におすすめ。読んでいくうち、英文法について新たな発見もあるはず。新書サイズで持ち運びに便利。
    ドイツ語がわかる最重要単語850(東洋出版 ¥1500) 名前の通り。文字は大きいし、2色刷りだし、イラストによる単語のジャンル別分類や文法変化の解説もよくまとめてあるので試験前の確認にもいいのでは?ちなみに500語もおぼえれば独検4級クラス。
    独検合格 単語+熟語1800(第三書房 ¥1900) いやもう説明も何も、名前の通りです。
    わすれないドイツ重要単語(東洋出版 ¥1359) 収録語数は3000、より本格的です。独検3級~2級に挑戦する人や、本気でドイツに行きたい人向け。
    ゴロと連想で覚えるイメージドイツ単語(東洋出版 ¥1500) 英語にはよくあるがドイツ語ではおそらく唯一の「語呂合わせ暗記本」。本当に覚えられるのかどうかは???だが、それはそれで面白い。ただ Gemüse の説明が「げっミューゼアムで野菜売ってる」ってのは無理矢理過ぎないか?(イラスト付)
    独検合格4週間 4級(第三書房 ¥1800) 検定誕生からまもなく10年、年を追うごとに英検なみに難度が上がっている…ような気がする…ドイツ語技能検定試験のための問題集。一応「4週間」とあるが準備はお早めに。詳細お問い合わせは  〒113-0033 東京都文京区本郷 5-29-12-1006 財団法人ドイツ語学文学振興会 独検事務局(tel 03-3813-0596) へ。
    独検合格4週間 3級(第三書房 ¥1800) 上に同じ。ちなみに2級と1級の対策本はほとんど出ていませんが、実際の「過去問」は郁文堂から毎年春に刊行されています。
    よしおくんとエミさんのイメージづくり英文法(文英堂 ¥380) ドイツ語の授業で文法の話を聞き始めた途端…「句」と「節」?「形容詞」と「副詞」の違い?「現在分詞」?「助動詞」?「不定詞」?…あぁもっとちゃんと英文法やっとくんだった~と大学に入ってから悔やんでいるそこのあなた!朗報です。500円でお釣りが来てたったの48ページでマンガ(登場人物3名)を読んでいるうちにぜんぶわかるようになります。
    やさしいイラスト英文法 文法編・用語編(教育社 ¥971) 何と500ページ近くありますが、これは一つ一つの説明がくどいほど丁寧だからです。中学生でも充分に読めます。とにかく「はじめっから」やり直したいと本気で考えている人におすすめ。
    大学入試 納得できる英文法(研究社 ¥1170) 大学に入るため、とにかくやりこなしてきた「英文法」が何だったのか、英和辞典の引き方から大学の第2外国語まで、じっくりと…そして論理的に!…考え直すことができる一冊。ところで A whale is no more a fish than a horse is. がどうして「馬だって魚じゃないんだ、鯨だって魚じゃないだろ」なのか説明できるかい?

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    ドイツ感覚 ドイツの姿に迫る(三修社 ¥1900) ドイツ社会の仕組みについて最低限の正確な情報を知りたいならこの一冊。項目は「気候風土」「ドイツ語はどんな言葉?」「食文化」「都市文化」「交通システム」「住まい」「環境意識」「秩序も大切」「シビアな金銭感覚」「資格社会、そして階級社会?」「学校は」「ドイツ人の働き方」「女性もがんばっている」「余暇を過ごす時」「クラブとサッカー」「キリスト教と日常生活」「連邦制の国」「政治を動かすのは」「社会的市場経済の国」「東部ドイツの現状」「外国人・難民・帰国移民」「ドイツとヨーロッパ」の22項。もちろん現実のドイツ社会は変化しています(この本の発行は1999年)し、より詳しく知るにはさらに文献が必要です。それらは授業の中で、できるだけ多く紹介します(なので出席した方がいいよ)。
    ドイツおいしい物語(東京書籍 ¥1553) ルフトハンザ(ドイツ航空)勤務経験のある著者がひたすらドイツの食べ物について語った、いはゆる珠玉の一冊。山盛りパン&ケーキのカラーイラストを見ているだけで、疲れた目と心が満たされます。飲酒がお咎めなしの方には「ドイツ・ラインとワインの旅路」(東京書籍 ¥2136)、鉄道好きな方には「ドイツ鉄道事情 紀行と秘話の鉄道物語」(光人社 ¥2000)もおすすめです。
    外国語の水曜日(現代書館 ¥2400) 外国語と水曜日と何の関係があるのかって?読めばわかります。
     外国語にキツイもの vs. ラクなものの違いは本当にあるのか?語学に才能は関係あるのか?歳とってから独学じゃムリなのか?「ゲンバクどーむハドコデスカ」への道案内は日本語じゃダメなのか?会話ができれば文法はどうにかなるのか?「日常会話くらい」って言うけど本当はそれが一番大変じゃないのか?…第二章「外国語幻想」を読むと、日本人の外国語(特に英語)学習者が抱きがちな勘違い&思い込みがこっぱみじんに吹っ飛ぶことうけあい。ちなみに著者の黒田龍之助氏はNHKテレビ「ロシア語会話」の講師。スラブ語(ロシア語、ウクライナ語、ベラルーシ語、チェコ語、ポーランド語、セルビア語、ブルガリア語など、同系統に属する言語グループの総称)の専門家、そう、専門の言語学者です。でも面白くて読みやすい。        

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    基礎ドイツ語【月刊】(三修社 ¥933) 創刊70年、日本で唯一のドイツ語学習専門雑誌。ドイツ語とドイツ関連情報が満載。昨年度から「『文法参考書』から『使えるドイツ語』に向けて」構成が一新。毎月読んでおけば、授業に出なくても(!)試験でかなりいい線イケるでしょう。 おまけに毎号の懸賞問題に答えると、ドイツに行けるかも知れない。今なら年間購読料4000円(56% off!)。(CD付 年間8000円)

    NHKテレビ ドイツ語会話【月刊】(日本放送出版協会 ¥333 年間購読¥4740) 言わずと知れたNHKのドイツ語講座。NHKの○○語講座なんてムツカシそう.....と思うのは食わず嫌いというものです。ここ数年、スキットの内容も番組構成も見違えるほど面白くなっており、途中から観ても充分役に立ち、昨年から観ている人も楽しめます。ちなみに昨年の(私的)ヒット場面は「イタリアの男はぼんやりした顔」(Esther Scherer)「ダリオさ~ん!こんなこと言うてますよ」(桂小米朝)。


      Achtung, bitte!! 「基礎ドイツ語」4月号(¥933)を新学期の教科書販売時に展示・即売します。入荷部数に限りがありますのでお早めに!

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    こうすれば話せる中国語【CD付き】(朝日出版社 ¥2600) 私の授業を履修したために中国語が受けられなくなっちゃった気の毒な方にこの本を紹介しましょう。現地で生活する人を対象にしているので大変実践的。冒頭見開きの「本書でこんなことが言えるようになります」は圧巻。
    英語がわかればフランス語はできる!【CD付き】(駿河台出版社 ¥2000) 私の授業を履修したためにフランス語が受け(以下同文)ひたすら「仏―英」対照の入門書。
    フランス語会話① 21世紀の学習術[入門・初級編]【CD付き】(第三書房 ¥2100) こちらもフランス語入門参考書としておすすめ。授業と併用するとかなり効果的(おっとっと『ドイツ語』の授業だった)。冒頭の「本書を手にされたあなたに」と10ページに及ぶ「本書の考え方・動機育成」にまず圧倒されたし。
    フランス語の綴りの読みかた(第三書房 ¥1300+カセットテープ¥1500) フランス語って発音が何かわかりにくい、あのボジョボジョボジョボジョ…としたのが難しい、という人にこの1冊。文法の説明なんぞ一切なし。最初から最後まで綴りの読み方の練習、それだけ。
    これからの朝鮮語【CD付き】(三修社 ¥2200) 残念ながら文教女子大に朝鮮語/韓国語の授業は存在しません。しかし自分で学ぶ方法はいくらでもあるのです。この本ではすぐに役立つ表現をページ毎に学びながら、正確な発音とハングルも段階的に身に着けることができるようになっています。語彙索引が豊富で、とりあえず辞書がなくても大丈夫(でも買えよ)。
    今すぐ話せるタイ語【CD付き】(ナガセ ¥1800) なぜタイ語かって?いや、毎年タイに行く日本人は(大学生も含めて)たくさん見かけますが、タイ語を読める&書けるという人には滅多に出会わないからです。そんな稀少な日本人に、あなたもなってみませんか。文字が難しくても、会話の方を先におぼえていくことができる構成になっています。もちろん文字も学べます。

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    (インターネット編) 「ドイツ語文法レファレンス Haradas Deutsche Grammatik」(http://www.law.kyushu-u.ac.jp/~taiki/hdg/index.html) 九州大学の Wolfgang Michel 教授と法学部の大学院生氏が作ったオンラインドイツ語参考書。インターネットで(しかも日本語で)読めるドイツ語文法の解説としてはおそらく最もよくできている(ちなみに私は大学時代 Michel 氏にドイツ語を教わったが、だからって依怙贔屓してるわけじゃないよ)。

    1999年度講義概要2000年度講義概要2001年度講義概要の中でも、いろいろな本を紹介しています。どうぞご覧下さい。

(評価方法) 主に筆記試験


ドイツ語Ⅲ・Ⅳ

(使用教室) 262番教室(2号館6階) Mi. 10:40~12:10 s.t.

 ドイツ語Ⅲ(前期) 講義日程
 ドイツ語Ⅳ(後期) 講義日程


 2000年度から井浦の「ドイツ語Ⅲ」(前期)と「ドイツ語Ⅳ」(後期)では、ビデオつき教材を使用しています。ドイツ語教育の分野でもここ数年、映像メディアを併用した教科書が多くなり、種類も豊富になってきました。市販されているものもありますので、授業外でも個人的に活用されることをおすすめします。
 授業では皆さんが「ドイツ語Ⅰ・Ⅱ」を既習、またはそれに相当する学習を済ませていることを前提にしています(していない?それはそれで何とかしましょう)。したがって、単に旅行者向けの簡単な挨拶や、初級の文法を無難に読んでいるだけのものは避け、できるだけドイツ語圏の日常生活に近い場面設定のものを選びました。
 今年度の教科書「ドイツってすてき!(前編)」は、日本人女性が短期の語学留学でドイツ人家庭にホームステイするという(けっこうありがちな)設定で作られています。ドイツ人との日常的な会話もありますし、大人だけでなく子供とのやりとりも含まれています。語学学校の先生に質問する場面もあれば、ドイツ人だけでなく他の外国人とのドイツ語による会話もあります。もちろんレストランや郵便局での「定番」表現も出てきます。物語の舞台はベルリンやフランクフルトやミュンヒェンのような大都市でなく、バイエルン州の小都市レーゲンスブルク Regensburg ですが、ここもドイツを知る人にとって忘れてはならない名所です。
 1課につき授業2回程度をあてます。解説項目の大半が既習で、完全な初出の文法事項はひとつもありません。機械的に変化表を暗記するのではなく(試験前ならともかく、それだけではむなしい)、春休みに現地に行っても使えるドイツ語、「ダンケ」「グーテンターク」だけでなく自分の意思を伝えられるようなフレーズの習得を目指しましょう。もちろん教科書の他にもいろいろな話題(ネタ?)を用意しています。
 なお「ドイツってすてき!(後編)」は夏までに刊行される予定ですが、本年度の授業で使用する予定は ―今のところ― ありません。個人的に購入を希望される方はご相談ください。

(教科書) 「ドイツってすてき![前編]」

(朝日出版社 テキストのみ¥1900 ビデオ+テキスト¥2900  ISBN 4 255 25237 8)      
本文の日本語訳もあります → こちら
    Vorsicht, bitte!! 「ドイツってすてき![前編]」セット(ビデオ+テキスト¥2900)を新学期の教科書販売時に展示・即売します。入荷部数に限りがありますのでお早めに!
      (教科書の内容)

      Lektion1 Empfang im Flughafen
      Lektion2 Fahrt vom Flughafen mit dem Auto
      Lektion3 Vor der Haustür der Gastfamilie
      Lektion4 Im Wohnzimmer
      Lektion5 Gespräch mit einem Kurskameraden
      Lektion6 Gespräch mit dem Kursleiter
      Lektion7 Spaziergang an der Donau I
      Lektion8 Spaziergang an der Donau II
      Lektion9 Im Restaurant I
      Lektion10 Im Restaurant II
      Lektion11 Bei der Post I
      Lektion12 Bei der Post II

(辞書)  これまでの授業に使用したものでよい。中級以上の学習用としては、次のものがある;

      クラウン独和辞典(三省堂 ¥4100)
      マイスター独和辞典(大修館書店 ¥3800)
      独和中辞典(大修館書店 ¥4000)

      郁文堂和独辞典(郁文堂 ¥3400)


(参考書) ドイツ語Ⅰ・Ⅱの(参考書)欄を参照のこと。

(評価方法) 主に筆記試験



2002年度前期講義日程

ドイツ語Ⅰ
第1講第2講第3講第4講第5講第6講第7講第8講第9講第10講第11講第12講試験の前に


第1講(17.04.2002)
 授業内容の説明。


第2講(24.04.2002)
 「ドイツ語」なのにスペインアイルランドイギリスの話題。スイス第4の公用語についてはこちらをどうぞ。ところでゲルニカってどこでしょう?
 本日の使用映像;「NHKドイツ語会話 ③」「NHK教育セミナー 世界くらしの旅③ ヨーロッパ~多様な風土~」(どちらも金曜深夜0時台に放送中)
 学生大会の直後にちなんで大学評議会(Hochschulgremium)のお話。

 つづりと発音の前フリ。

    Mein Name ist ..... / Ich heiße ..... 【 ei と ch の発音に注意】
    Ich bin Japanerin / Japaner. 【 j の発音に要注意】
そして Heidelberg と Hamburg と München など。母音や r の発音も英語とは(もちろん日本語とも)少し違うことに気づいた?
    おすすめの一冊
    坂井榮八郎「ヒストリカル・ガイド ドイツ・オーストリア」(山川出版社 ¥1800)


第3講(01.05.2002)
本日の目標①
 Brot と Brötchen の違い、Brötchen と Semmel の違い、そして Pumpernickel と Bretzel の紹介。
本日の目標②
 ヨーロッパの国名をドイツ語で言えるようになって、ついでにつづりと発音の規則もおぼえましょう。
    ◎ -land は「ランド」でなく -burg は「ブルグ」ではない(『バーグ』でもない)。
    ◎ j は「ジュ」でなく w は「ゥ」でなく z も「ズ」ではない。
    ◎ ei と ie と eu はおぼえていないと読めません。
    ◎ ドイツ語の s- は多くの場合、素直に「ス」と読みません。
    ◎ ch と sch と tsch のつづりと発音はよく練習して下さい。
    ◎ ä と ö と ü と ß は見るからに違うでしょ?
 授業で紹介した各国情報はここでさらに詳しく読めます →"SPIEGEL-Almanach"
    おすすめの一冊
    千野栄一(監)「世界ことばの旅 地球上80言語カタログ」[2枚組CD付](研究社出版 ¥6200)


第4講(08.05.2002)
本日の目標①
 ドイツの都市名をドイツ語で言えるようになって、ついでにつづりと発音の規則もおぼえましょう。
    ◎ u は「ウ」でなく i は「イ」ではない。
    ◎ ä は「エ」でもよいが e は「エ」ではない。
    ◎ ü は唇を丸めて i の発音。自分の頭の中では「イ」に聴こえるくらいがちょうどよい。この音は中国語にもあります。
    ◎ ö は英語の「あいまい母音」の要領で。唇は丸めですが、状況によって「エ」にも「オ」にも聴こえます。
 母音の発音を正確にすると、ドイツ語「らしく」聴こえます。これは英語でも同じこと。
本日の目標②
 ドイツ語の人称変化をおぼえましょう。
 とりあえず「私は~」の場合と「あなたは~」の場合で動詞が使えるように
    Wie heißen Sie? / Ich heiße .....
    Woher kommen Sie? / Ich komme aus .....
 辞書で確認する時は -en で終わる形(たまに -n で終わる形もある)で引きましょう。
    おすすめの一冊
    町田健「フロンティア英文法」(研究社出版 ¥1800)
    A.J.Thomson & SA.V.Martinet: A Practical English Grammar. (Oxford University Press)
    「言語学大辞典」(三省堂)


第5講(15.05.2002)
本日の目標
 前回の「本日の目標②」とほとんど同じ。動詞の人称変化は西欧語を学ぶ上での最基本事項ですが、最初で手を抜くと後々になっても苦労します。なので徹底的に練習しましょう。英語の be 動詞にあたる sein は不規則です。そのままおぼえてください。
    Sind Sie Studentin? / Ja, ich bin Studentin.
    Was studieren Sie? / Ich studiere .....
    Was lernen Sie? / Ich lerne .....
 専攻名については、配布した一覧を読み、少なくとも自分の分だけはそらで言える(&書ける)ようにしましょう。
 Sie に対する動詞が使えるようになったら、今度はより親しい相手に用いる du の場合の動詞変化をおぼえましょう。
    Wie heißt du? / Ich heiße .....
    Woher kommen du? / Ich komme aus .....
    Bist du Studentin? / Ja, ich bin Studentin.
    Was studierst du? / Ich studiere .....
    Was lernst du? / Ich lerne .....
heißen の場合の語尾変化に少し注意してください。heißst ではありません。
 なお「親しい相手」については、日本語と違い、年齢差は関係ありません。子供が親に対して話しかける時も、「信者」が神に呼びかける時も "du" です。
    おすすめの一冊
    岩切良信「英語の発音が3時間でよくなる」[CD付](明日香出版社 ¥1600)


第6講(22.05.2002)
本日の目標①
 前回までは「私は~する」(1人称)と「あなたは~する」(2人称)の表現だけでしたが、ここで第三者を登場させましょう(だから『3人称』っていうんですけどね)。
    Ist er/sie Student/in? / Ja, er/sie ist Student/in.
    Was studiert er/sie? / Er/Sie studiert .....
    Was lernt er/sie? / Er/Sie lernt .....
    Wie heißt er/sie? / Er/Sie heißt .....
 動詞 sein の場合のみ、3人称単数形が大幅に異なります。英語の be > is と同じことです。

 「彼女は」の sie と「あなたは」の Sie は聞いて区別できるのかって?できます。だって動詞の語尾が違うから。

    kommen

    語幹ごかん(変化しません) 語尾ごび(変化します)
 たとえば3人称単数の場合 kommt ですが、発音が「コメット」とならないようにしましょう(そりゃ『彗星』です)。子音は連続しています。-mt- の間に母音を入れてはいけません。heißt が「ハイセット」になってもいけません。日本語ではないので注意しましょう(←当たり前のことですけど、意識しないとけっこう忘れますよ)。

本日の目標②
 さらに、二人以上の場合です(つまり複数形)。しかしこれはとても簡単。

    つねに原形と同じ(ただし sein > sind を除く)

    私たちは日本人    wir kommen aus Japan.
    あなたたちは日本人  Sie kommen aus Japan.
    彼ら/彼女らは日本人 sie kommen aus Japan.

 親称 du の複数形 ihr の場合の動詞語尾 -t は、とりあえずおぼえなくてけっこうです。理由は授業で説明します(が、自分でも考えてみましょう)
 「あなたたちは」の Sie と「彼ら/彼女らは」の sie は聞いて区別できるのかって?できます。だって使用する場面がぜんぜん違うから(だ・か・ら! 教科書の表だけにらんで暗記したって意味がないのです。場面を考えながら書きましょう、そしてしゃべりなさい)。
    おすすめの一冊(購入方法を知りたい人は井浦に聞いてください)
    Kriegsdienste verweigern! (Elefanten Press, Berlin 1991)
    Dietrich Bäuerle. Total Verweigerung als Widerstand. (Fischer taschenbuch Verlag, Drankfurt 1988)


第7講(29.05.2002)
本日の目標①
 前回までで動詞の(基本的な)現在人称変化はすべて習いました。12ページの Dialog を繰り返し練習し、自己紹介と他己紹介の基本的なやりとりを身につけましょう。
ich    -e
wir    -en
du    -(e)st
Sie    -en
er/sie/es -(e)t
sie    -en

Check! (S.12)
Herr Schmidt ist Lehrer. Klaus ist Zivi. Maria kommt aus Rom und studiert in München Medizin. Yoko ist Bäckerin und lernt in München Deutsch.

Übungen (S.13)

 1) Hallo, Ich heiße John. Ich komme aus London und studiere Musik.
 2) Grüß Gott! Ich komme aus Österreich. Ich heiße Monika und ich bin Lehrerin.
 3) Guten Tag! Mein Name ist Henryk. Ich komme aus Polen. Ich bin Student und studiere in München Ökologie.


 1) Das ist John. Er kommt aus London und studiert Musik.
 2) Das ist Monika. Sie kommt aus Osterreich. Sie ist Lehrerin.
 3) Das ist Heryk. Er kommt aus Polen. Er ist Student und studiert in München Ökologie.

3[省略]

本日の目標②
 ドイツ語は英語より語順が自由です。主語に対する動詞の人称語尾がはっきり決まっているので、例えば主語が動詞のうしろにあっても、訳し間違えようがないのです。

    Ich lerne in München Deutsch.
      「私はミュンヒェンでドイツ語を習っている」
    Deutsch lerne ich in München.
      「ドイツ語は私がミュンヒェンで習っている」
    In München lerne ich Deutsch.
      「ミュンヒェンで私はドイツ語を習っている」     etc., etc., .....
 注意すべき点は、常に動詞が文の二番目の要素だということです。これを「定動詞第二位」と言います(別に名前はおぼえなくてもいいんですけど)。この点さえしっかり抑えておけば、少なくとも英語の「五文型」のような規則に悩む必要はありません。ただし、あくまでも自然な語順というものは存在するので、最初のうちは教科書の例文をしっかり真似しましょう。そして単語もこまめにおぼえていきましょう。
    おすすめの一冊
    金谷武洋「日本語に主語はいらない」(講談社 ¥1500)
    野田尚史「『は』と『が』」(くろしお出版 ¥3000)
    三上章「象は鼻が長い」(くろしお出版 ¥2200)


第8講(05.06.2002)
本日の目標①
 「趣味は何?」と訊く表現を学びます。と言っても、むしろ問題は答える方で、ここでドイツ語の動詞原形(正確には『不定詞』といいます)の使い方を知ることになります。英語と違うのは;
(i) to に相当する語がいらない(必要な場合もありますが、それはずっと先の話)
  Mein Hobby ist lesen.
(ii) 動詞が一番うしろに置かれる
  Mein Hobby ist Fußball spielen.

また、動詞を人称変化させたければ(いるのかそんな人?)
  Ich lese gerne.
  Ich spiele gerne Fußball.

と言ってもかまいません。( gerne の位置は・・・あまり細かく考えなくていいです)

ドイツ語と英語の動詞の比較 → こちらをクリック!

本日の目標②
 ラテン語を使って、名詞の性( sex ではなく gender と言う)の意味を理解しておきましょう。ここで理解したことは Lektion3 で必要になります。


第9講(12.06.2002)
本日の目標①
 Uderzo とGosciny のコミック "Asterix" について知っておきましょう。ヨーロッパ文化を理解したいならこれは必須事項です。

本日の目標②
 「趣味は何?」を親しい相手("du")に言うための表現を学びます。と言っても、Ihr を dein に変えるだけです。mein と形が似ていることにちょっと気をつけておいてください(あとでわかります)。

本日の目標③
 冠詞の用法(不定冠詞と定冠詞の意味の違い)を復習しておきましょう。ここで理解したことは Lektion3 で必要になります。


第10講(19.06.2002)
本日の目標①
 「」とは何か?「主語」「目的語」とは何か?を日本語の例で考えてみます。ここで理解したことも Lektion3 で必要になります。
本日の目標②
 2人称単数と3人称単数で不規則な変化(といっても音声の変化は口の形にしたがって規則的なものですが)をする動詞を実際につかえるようになりましょう。
 複数形については、あらためて新しくおぼえることはありません。
ich fahre
ich spreche
du fährst
du sprichst
er/sie/es fährt
er/sie/es spricht

Check! (S.18)
Herr Schmidt fährt Ski und spielt gern Schach. Klaus treibt gern Sport. Er spielt gern Fußball und Basketball. Er schwimmt aber nicht so gern. Und er liest auch gern Krimis.

Übungen (S.19)

 kochen, Musik hören, Ski fahren, wandern
[CD に収録された会話は次の通り]
 "Grüß Gott! Ich heiße Monika. Ich höre gern Msuik, besonders Popmusik. Kochen und Wandern sind auch meine Hobbys. Ich koche gern Spaghetti. Im Winter fahre ich gern Ski."
  「こんにちは。モニカといいます。音楽、特にポップスが好きです。料理と散歩も私の趣味です。スパゲティを料理するのが好きで、冬はスキーが好きです」


 Monika hört gern Musik, besonders gern Popmusik.
 Kochen und Wandern sind auch ihre Hobbys. Sie kocht gern Spaghetti.
 Im Winter fährt sie gern Ski.
[実は CD に収録された会話をそのまま、主語だけ変えた文です。動詞の語尾も変わっているので注意]

3[省略]


第11講(26.06.2002)
本日の目標
 道のたずね方をおぼえましょう。建物の名詞につく定冠詞の形にの区別がありますが、そのままおぼえてください。
 名詞の性(gender)は生物学的な性(sex)と関係ないので、普通の感覚では類推できません。そのままおぼえるしかありません。辞書に載っているのは1格(主語,または主格)の形です。

(a) 場所を主語として訊く方法(主語なので1格)

    Wo ist der Bahnhof / die Post / das Museum?
    Der / Die / Das ist ......

(b) 場所を目的語として訊く方法(直接目的語なので4格)
    Ich suche den Bahnhof / die Post / das Museum.

(c) または前置詞と一緒に
    Wie komme ich zum Bahnhof / zur Post / zum Museum? ( zu+dem > zum  zu+der > zur )
 日本語では「どう行きますか?」ですが、ドイツ語では gehen「行く」でなく kommen「来る」を使います。これは、日本語では「現在地」を意識して「(ここから)どう行きますか?」と問うているのに対して、ドイツ語では「到着地」を意識して「(そこへ)来るにはどうしますか?」発話しているからです(たぶん)。
 なんで zu のうしろの定冠詞は3格なの?と思った人、次の課へどうぞ。


第12講(03.07.2002)
本日の目標①
 前置詞と格の関係を理解しましょう。
 今の英語では to the chirch も through the market place も単純に「前置詞+(冠詞+)名詞」と並べて書くことができます(あくまでも『今の英語では』です!)
 しかしドイツ語では、それぞれの前置詞のうしろに置ける名詞の格が決まっています。したがって英語と同じ感覚で
    zu die Kirche や durch der Marktplaz と書くことはできません。
    zu der Kirche や durch den Marktplaz と書くのが正解です。
      (『 zu+3格』 『 durch+4格』 なお、zu der は融合して zur とするのが普通)

 どの前置詞がどの格を必要とする(『格支配』といいます)かは、ひとつひとつおぼえていくしかないのですが、名詞といっしょに実際の文例でおぼえるのが一番です。また、3格と4格のどちらも使える前置詞がありますが、これには意味の違いがあります。詳しくは後期に説明しますが、ま、とりあえず次の二つの文をよ~く見比べてください。

    Ich bin in dem Haus.( in+3格)「私は家の中にいる」
    Ich gehe in das Haus.( in+4格)「私は家の中へ(入って)行く」

本日の目標②
 「~がある」の表現をそのままおぼえちゃいましょう。

    es gibt+名詞の4格

 es は英語の it にあたる非人称主語で、訳しません。gibt は動詞 geben「与える」(英語 give)の3人称単数形です。
 つまり、場所の名詞はこの文では目的語になるので、「駅がある」というつもりで
  Es gibt ein Bahnhof.  というのは間違い。正しくは
  Es gibt einen Bahnhof. です。

本日の目標③
 定冠詞 der と不定冠詞 ein の違いを理解しましょう・・・ってもう授業で話しましたよね?「英国人とエチオピア人」・・・

Check! (S.24)
Nach dem Unterricht gehen Maria und Yoko in die Stadt. Sie fahren mit der Straßenbahn. Um 4 Uhr sind sie an dem Marienplatz. Danach gehen sie spazieren. Hinter dem Viktualienmarkt finden sie eine Bäckerei.

Übungen (S.25)

 der Viktualienmarkt, der Marienplatz
[CD に収録された会話は次の通り]
 "Maria, gehen wir über den Viktualienmarkt? Der Markt ist gleich da drüben."
  「マリーア、ヴィクトゥアーリエン市場を通って(über)いきましょうよ。市場はすぐ向こうよ」
 "Ich möchte Bananen kaufen."
  「私はバナナが買いたいわ」
 "O.K. Aber danach gehen wir doch wieder zurück auf den Marienplatz, nicht wahr?"
  「いいわよ。でもその後でまたマリーエンプラッツへ戻りましょうよ、ね?」
 "Ach ja, das Glockenspiel! Es ist bald 5 Uhr."
  「ああそうだわ、グロッケンシュピールね。もうすぐ5時よ」


 Yoko → b / Maria → e
[CD に収録された会話は次の通り]
 "Entschuldigung, wo ist das Museum?"
  「すみません、博物館はどこでしょう?」
 "Gehen Sie hier geradeaus. Links ist ein Theater, und neben dem Theater ist das Museum."
  「ここをまっすぐ歩いていくと、左に劇場があります。その劇場のそばが博物館です」
 "Gibt es hier in der Nähe einen Supermarkt?"
  「この近くにスーパーがありますか?」(es gibt.....『~がある』 ただし1格でなく4格を使うこと)
 "Gehen Sie hier nach rechts. Links ist ein Park, und hinter dem Park ist der Supermarkt."
  「ここから右に歩くと、左が公園です。その公園の裏にスーパーがありますよ」

3[省略]


Sprechstunde 1(10.07.2002)
 教室で質問を受け付けます。出席は自由です。午前の「ドイツ語Ⅲ」の時間に来ても構いません。


Sprechstunde 2(17.07.2002)
 さらに教室で質問を受け付けます。出席は自由です。午前の「ドイツ語Ⅲ」の時間に来ても構いません。


期末試験(24.07.2002)

Erinnern Sie sich?


ドイツ語Ⅲ
第1講第2講第3講第4講第5講第6講第7講第8講第9講第10講第11講第12講試験の前に


第1講(10.04.2002)
 授業内容の説明。


第2講(17.04.2002)
 Lektion1 の前につづりと発音の復習。
 皆さん・・・春休み中に練習した?自分で真似して練習しない限り、どんな言語も身につきません(日本語も)。
    おすすめの一冊
    岡崎仁史「ドイツ介護保険と地域福祉の実際 社会福祉士が体験した社会保険方式下のミュンヘン」(中央法規出版 ¥2500)


(24.04.2002 学生大会なので休講)

Allgemeiner Studierendenausschuß


第3講(01.05.2002)
 Lektion1。
 海外はメーデーで休日。でもここでは授業があるのだ。
 新しく学ぶことはなんにもない(はず)ですが、動詞 rennen 、warten 、stehen 、heißen 、machen 、fliegen 、reisen などの人称変化がわからない人は教科書のp.3、または昨年度の教科書「ドイツ語ってすてきだ! Leichtes Deutsch」のp.11などを参照してください。
 会話中にある副詞 schon や nur や vielleicht や noch や gleich や endlich は、なくても文法上は支障ありません。しかし、それらがあることで話し手の微妙な感情をあらわせます。

Auf Deutsch bitte!
1) Wie heißen Sie? Ich heiße Nakamura / Mein Name ist Nakamura.
2) Woher kommen Sie? ich komme aus Japan.
3) Was lernst du? Ich lerne Deutsch.
4) Spielst du gern Fußball? Ja, ich spiele Fußball sehr gern?


第4講(08.05.2002)
 Lektion1 のつづき。
 特に書くことがないのでドイツ版「ミリオネア」でもどうぞ。


第5講(15.05.2002)
 "Hallo aus Berlin" より第1課 "Wir" を見て&聴いて、登場人物の名前と趣味を把握しましょう。
    Thomas fährt gern Fahrrad. Es ist ein blaues Mountainbike.
    Daniel zeichnet gern. Seine Comicfigur heißt Oskar.
    Jessica geht gern einkaufen. Sie schaut sich die Schaufenster an.
    Marko hat ein Meerschweinchen. Es heißt Schnuffi.
    Miriam hat einen Hund. Er ist ihr bester Freund.
    Esther macht gern Sport. Das macht fit und Spaß.

 Lektion2。とりあえず読むだけ。ただ読むだけ(声を出して)。


第6講(22.05.2002)
 Lektion2 のつづき。

Auf Deutsch bitte!
1) Hier wohnt ein Mann / Ein Mann wohnt hier.
2) Der Mann heißt Bauer.
 [ Der Name des Mannes ist Bauer. とはあまり言わない。]
3) Das Auto gehört dem Mann.
4) Aber das Haus gehört dem Bruder des Mannes.
 [『その男性の兄弟』は der Bruder des Mannes で、その3格であれば der Bruder を3格にするだけでよい。]
5) Ich schenke dem Vater eine CD.
6) Sie schreibt der Mutter einen Brief.

実用的なアドヴァイス: 3) や 4) のような表現で、どうしても「gehören+3格」の形が出てこない場合は
  Das ist das Auto des Mannes.「それはその男性の車です」
  Aber das ist das Haus des Bruders des Mannes.「だがそれはその男性の兄弟の家です」
というように、2格で表現するという手もあります。


第7講(29.05.2002)
 Lektion3。基本動詞 sein と haben の人称変化・・・は7ページの表で復習しましょう。あるいは昨年度の教科書の14ページで・・・ええいサーヴィスだ!ぜんぶ書いちゃえ;
ich habe
wir haben
ich bin
wir sind
du hast
Sie haben
du bist
Sie sind
er/sie/es hat
sie haben
er/sie/es ist
sie sind

Auf Deutsch bitte!
1) Was ist das? Das ist ein Computer.
2) Sind Sie Student/in? Ja, ich bin Student/in.
3) Wie alt bist du? Ich bin zehn [Jahre alt].
 [この通り How old are you? I am ten [years old]. と語彙も語順もまったく一緒です。]
4) Wo ist die Toilette?
 [ここで『トイレ』を eine Toilette にするのは不自然です。理由は授業で説明します。]
5) Ich habe eine gute Idee.
6) Hast du Geschwister? Ja, ich habe einen Bruder und eine Schwester.

    おすすめの一冊
    金谷武洋「日本語に主語はいらない」(講談社 ¥1500)
    野田尚史「『は』と『が』」(くろしお出版 ¥3000)
    奥津敬一郎「『ボクハ ウナギダ』の文法」(くろしお出版 ¥2500)


第8講(05.06.2002)
 Lektion3 のつづき。


第9講(12.06.2002)


第10講(19.06.2002)
 Lektion4。名詞の複数形は、本文と9ページに掲載されたものだけでもおぼえましょう。複数3格の時の名詞語尾に注意。

Auf Deutsch bitte!
1) Wie viele Kinder haben Sie?
 [この通り How many children...? と出だしの語彙・語順はまったく一緒です。]
2) Ich habe zwei Brüder und drei Töchter.
3) Er sammelt gerne Briefmarken.
 [なぜ『切手』は無冠詞なのか?授業で説明します。]
4) Ich schenke den Kindern Bücher/ein Buch.
 [複数3格は den Kindern となる。『本』が複数か単数かは場面による。]


第11講(26.06.2002)
 Lektion4 のつづきと Lektion5。

Auf Deutsch bitte!
1) Ich fahre nach Deutschland, aber er fährt nach Frankreich.
2) Sprichst du Deutsch? Ja, ich spreche ein bisschen Deutsch.
3) Weißt du das schon? Nein, ich weiß noch nicht.
 [Das weiß ich noch nicht.『それは僕まだ知らないなあ』でもよい。]
4) Rufen Sie die Polizei, bitte!
 [『警察』は定冠詞つきで die Polizei に。理由は授業で説明します。]
5) Wiederholen Sie das noch einmel, bitte.
 [『繰り返す』の意味の動詞 wiederholen は分離動詞ではないので Holen Sie...... wieder. とする必要はありません。]


第12講(03.07.2002)
  Lektion5 のつづき。試験範囲はここまで。


Sprechstunde 1(10.07.2002)
 教室で質問を受け付けます。出席は自由です。午後の「ドイツ語Ⅰ」の時間に来ても構いません。


Sprechstunde 2(17.07.2002)
 さらに教室で質問を受け付けます。出席は自由です。午後の「ドイツ語Ⅰ」の時間に来ても構いません。


期末試験(24.07.2002)

Erinnerst du dich?



2002年度後期講義日程

ドイツ語Ⅱ
第1講第2講第3講第4講第5講第6講第7講第8講第9講第10講第11講第12講第13講第14講試験の前に


第1講(25.09.2002)
 授業内容の説明。

本日の話題①「 に競り勝つ」
本日の話題②「誰が言ったか知らないが言われてみれば確かに聞こえる」
本日の話題③「月にかわっておしおきよっ」


Billig Zurückhalten & Wiese Wald


第2講(02.10.2002)
本日の目標①
 「~を持ってますか?」の表現、それに対する「一つ持ってます」「持ってません」の表現をおぼえましょう。
 英語より難しい点:名詞の性によって冠詞(不定冠詞 ein )の形が異なる。
  Haben Sie einen Computer? / eine Kamera? / ein Fahrrad?
  Ja, ich habe einen. / eine. / eins.
  Nein, ich habe einen. / eine. / eins.
       [中性名詞の場合の eins と keins に注意!]

 英語より簡単な点:主語と動詞を並べかえるだけで疑問文が作れる。
  Sie haben...... → Haben Sie.....?

本日の目標②
 「○○に△△を贈る」という形で人称代名詞の3格(間接目的語)の形を使えるようになりましょう。これは「geben 与える」などの動詞でも使えますし、次回の「gefällen 気に入る」を使う表現でも必要になります。
  meine Mutter → Ich schenke ihr einen Pullover.
  meine Vater → Ich schenke ihm einen Pullover.
  meine Eltern → Ich schenke ihnen einen Pullover.
  Sie → Ich schenke Ihnen einen Pullover.
  du → Ich schenke dir einen Pullover.
  ich → Was schenkst du mir?

 贈る「もの」が直接目的語、つまり4格になっていることもお忘れなく。男性名詞は ein Pullover でなく einen Pullover です。


第3講(09.10.2002)
本日の目標①
 「○○は△△が気に入っている」のドイツ語による表現を理解しましょう。動詞は gefallen を使います(単数3人称変化 gefällt にも気をつけること)。
 特に注意して欲しいのは、ドイツ語では「△△は○○に気に入っている」と、「もの」が主語(1格)、「ひと」が間接目的語(3格)になっていることです。
  「私はこのセーターが気に入っている」
  ×Ich gefalle diesen Pullover.
  ◎Mir gefällt dieser Pullover.
         [もちろん Dieser Pullover gefällt mir. でもよい。]

本日の目標②
 英語の「this この」にあたる指示代名詞 dieser の性・格による変化をおぼえましょう・・・と言いたいところですが、29ページ下の表を見ればおわかりの通り、これは23ページ下の定冠詞 der の変化とほとんど同じなので、冠詞の変化をおぼえておけばそれほど複雑ではないはずです。
 なお、ドイツ語の定冠詞と指示代名詞との間には、英語の the と this と that ほどの違いはありません。ですから dieser のかわりに der を使っても、通常の表現ではほとんど問題ありません。


第4講(16.10.2002)
本日の目標①
 「ゴジラ」がドイツでも有名であることを知っておきましょう(何かの役には立ちます)。

本日の目標②
 Ich finde diesen Pullover sehr schön. をどう訳すか?
 英語でも I find this sweater very beautiful. という表現が可能です。つまり「見つける」ではなく、「~とわかる」「~と思う」と訳すことが重要です。ちなみにドイツ語には Ich finde das nicht.「私はそうは思わない」という表現もあります。


第5講(23.10.2002)

Check! (S.30)[他の代名詞が可能な場合もあります。お問い合わせ下さい]
Yokos Mutter hat bald Geburtstag, deshalb schreibt Yoko ihrer Mutter eine Geburtstagskarte. yoko sucht auch ein Geschenk und geht nach dem Unterricht ins Kaufhaus. Ein Pullover gefällt ( ihr ), aber ( er ) ist zu groß für ihre Mutter. Die Verkäuferin zeigt ( ihr ) einen anderen Pullover. Dieser kostet 49 Euro.
Yoko findet ( ihn ) nicht zu teuer und nimmt ( ihn ).

Übungen (S.31)

 1) 18 (achtzehn)
 2) 1 (ein)[Euroは中性名詞 ちなみにMarkは女性名詞なので 1DM = eine Mark]
 3) 3 (drei)
[CD に収録された会話は次の通り]
 1) "Was kostet das?" "Das T-Shirt kostet achtzehn Euro."
  「これいくらですか?」「このTシャツは18ユーロです」
 2) "Was kostet ein Brief nach Japan?" "Ein Euro."
  「日本宛ての手紙はいくらですか?」「1ユーロです」
 3) "Fünf Brötchen, bitte!" "Ein Brötchen kostet sechzig Cent. Das macht zusammen drei Euro"
  「パン5個ください」「パン1個は60セント、全部で3ユーロになります」


 父:本  母:ボールペン  弟:CD  祖母:ハンドバッグ
[CD に収録された会話は次の通り]
 Mein Vater hat bald Geburtstag und ich möchte ihm und meiner Familie in Polen etwas schicken. Mein Vater macht gern eine Reise, deshalb schenke ich ihm ein Buch über München. Aber was kaufe ich meiner Mutter? Sie schreibt mir oft, deshalb schicke ich ihr einen Kugelschreiber. Ich habe auch einen Bruder. Er hört gern Rockmusik, aber er hat noch keine CD mit deutscher Rockmusik. Ich schicke ihm deshalb eine CD. Meine Großmutter ist schon 70 Jahre alt, aber sie geht sehr gern ins Theater. Dann schicke ich ihr eine Handtasche.
[父がもうすぐ誕生日なので、ポーランドにいる彼と他の家族に何か贈ろうと思う。父は旅行が好きだから、ミュンヒェンの本を贈ろう。で母には何を買おう?よく僕に手紙を書いてくるから、ボールペンを送ろう。僕には兄/弟もいて、ロックが好きだがまだドイツ・ロックのCDを持っていない。ではCDを送ることにしよう。祖母はもう70歳だが、劇場へ行くのが好きなので、ハンドバッグを送ろう。]

3[省略]


第6講(30.10.2002)
本日の目標①
 man を使った表現 "Hier kann man ... essen." などに馴染みましょう。man は無理矢理「ひと」と訳す必要はありません。英語の one と同じ用法です。

本日の目標②
 "Ich möchte..." "Ich bekomme..." "..., bitte." などを使った「注文」の表現をおぼえましょう。
  Akakiko, japanisch essen mit Pfiff

本日の目標③
 ムニエル meunière をうまく作るには。


第7講(06.11.2002)
本日の目標
 実践! Übung macht einen Meister.

Check! (S.36)[入れ替えが可能な場合もあります。お問い合わせ下さい]
Yoko und Klaus gehen in den Gasthof Bär, denn dort kann man gut essen. Yoko möchte dort heute Leberknödel essen. Nach dem Essen fragt die Kellnerin Yoko und Klaus, wie sie bezahlen wollen. Sie bezahlen getrennt und Yoko gibt der Kellnerin 30 Cent Trinkgeld.
[ das Trinkgeld は『チップ』。直訳すると『飲み代』]

Übungen (S.31)

 Mineralwasser  Schweinebraten  Gemüsesuppe
[CD に収録された会話は次の通り]
 Ich habe großen Hunger und möchte viel essen: eine Gemüsesuppe und einen Schweinebraten. Dazu trinke ich Mineralwasser. Am Nachmittag muss ich in der Bibliothek arbeiten, deshalb kann ich leider kein Bier trinken.
[ものすごくお腹が空いてるので、たらふく食べたいわね。野菜スープにローストポーク。ついでにミネラルウォータも飲みましょう。午後は図書館で勉強しなきゃいけないから、残念だけどビールは飲めないわ]


 1) 2,00  2) 3,50  3) 12,20
[CD に収録された会話は次の通り]
 1) "Einen Tee" "Der kostet zwei Euro"
「紅茶を1杯」「2ユーロです」
 2) "Herr Ober, ich möchte bezahlen" "Ja, ein Stück Obstkuchen und einen Kaffee. Das macht drei Euro fünfzig"
「ボーイさん、勘定を」「はい、フルーツケーキにコーヒーですね。3ユーロ50セントになります」
 3) "Herr Ober, zahlen, bitte!" "Ja! Einen Moment, bitte! So, das Schnitzel kostet acht Euro zwanzig und zwei Bier vier Euro. Das macht zusammen zwölf Euro zwanzig"
「ボーイさん、勘定をお願いします」「はい、ただいま。それでは、カツレツが8ユーロ20セントでビール2杯が4ユーロ。しめて12ユーロ20セントになります」

3[省略]


第8講(13.11.2002)
本日の目標①
 分離動詞の用法を学びます。
 例えば例文で haben..... vor. という形を見つけたら、ドイツ語の辞書では vorhaben で引かなければ見つかりません。
 英語の群動詞(put up with や get up など)に似ていますが、前つづりの部分(上では vor )を文末に置く点が異なります。他には mitnehmen や ankommen や abfahren などがありますが、出て来た時におぼえましょう。

本日の目標②
 zu+不定詞句の用法を学びます。
 基本的な意味は英語のto+不定詞と同じです。違うのは次の2点;
①「zu+不定詞」は句全体の最後。偶然だが、日本語に語順が近くなる
②主節と不定詞句をコンマ( , )で区切ること。
 Ich gehe aufs Oktoberfest.
        ↓
 Ich habe Lust, aufs Oktoberfest zu gehen.

 難しい?いえいえ、英語の不定詞句よりも判別しやすいはずです。


第9講(20.11.2002)
本日の目標
 もう一度、分離動詞と不定詞について。基本的な用法は英語と同じですから、語順に最大限の注意を!

....., weil ich einkaufen gehen muss.「私は買い物に行かなければならないから」
の語順についてはまだ学習しませんが、知りたい人のためにここで説明;

    ① weil「なぜならば~」「~なので」(英 because)など接続詞で始まる節では、動詞が末尾に置かれる。
    ② 例えば dass「~ということ」(英 that)を使って「彼は今日は来ないそうだ」を書いてみると;
      Man sagt. + Er kommt heute nicht.
     →Man sagt, dass er heute nicht kommt.
    ③ さて、問題の文は次のように作られる。主要な動詞がどんどん末尾へ移動していることに注目;
      Ich gehe einkaufen.「私は買い物に行く」(英 I go shopping.)
      Ich muss einkaufen gehen.「私は買い物に行かなければならない」(英 I must go shopping.)
      weil ich einkaufen gehen muss「私は買い物に行かなければならないので」(英 because I must go shopping)

 さらに詳しいことを知りたい?ではこちら(従属節の用法)をお読みください。
    ヨーコの手紙 (S.41)
    München, 20.September 2002
    Sehr geehrte Damen und Herren,
    ich habe vor, nach Berlin zu fahren.
    Können Sie mir eine Hotelliste und
    einen Stadtplan schicken?
    Als Porto lege ich Briefmarken für 3 Euro
    bei.

    mit freundlichen Grüßen

Übungen (S.43)

 1) きょう-映画をみに行く
 2) 金曜日-ドイツ博物館へ行く
 3) 明日-ペーターとアルプスへ行く
[CD に収録された会話は次の通り]
 1) Haben Sie heute Zeit, mit uns ins Kino zu gehen?
  「今日ひまなら映画館に行かない?」
 2) Hast du Lust, am Freitag das Deutsche Museum zu besuchen?
  「金曜日にドイツ博物館に行ってみない?」
 3) Hast du morgen Zeit? Ich fahre mit Peter in die Alpen. Hast du Lust, mitzukommen?
  「明日ひま?ペーターとアルプスに行くんだけど、一緒に来ない?」


( 1 ) H: Guten Tag. Können Sie mir ein Hotel in Wien empfehlen?
( 3 ) H: Am nächsten Donnerstag. Ich möchte dreimal übernehmen.
( 2 ) A: Ja, gern. Wann kommen Sie nach Berlin?
( 6 ) A: Ja, mit Frühstück.
( 4 ) A: Das Hotel Stephan ist relativ preiswert. Ein Einzelzimmer mit Dusche kostet nur 70 Euro.
( 5 ) H: Mit Frühstück?
( 7 ) H: O.K. Dann nehme ich das Zimmer.
[CD に収録された会話は次の通り]
A: Reisebüro Max, Grüß Gott!
  マックス旅行会社です。こんにちは。
H: Guten Tag. Ich habe vor, nach Wien zu reisen. Können Sie mir dort ein Hotel empfehlen?
  こんにちは。ヴィーン旅行を予定しているんですが、ホテルを紹介してもらえませんか?
A: Ja, gern. Wann kommen Sie nach Wien?
  かしこまりました。いつヴィーンにお着きで?
H: Am nächsten Donnerstag. In Wien möchte ich dreimal übernehmen.
  次の木曜日です。ヴィーンに3泊したいんですが。
A: Einen Moment, bitte. Das Hotel Stephan ist relativ preiswert. Ein Einzelzimmer mit Dusche kostet nur 70 Euro.
  少々お待ちを。ホテル・シュテファンは比較的お安いですよ。シャワー付シングルで70ユーロです。
H: Mit Frühstück?
  朝食付で?
A: Ja, mit Frühstück.
  ええ、朝食付です。
H: Gut, das ist nicht zu teuer. Ich nehme das Zimmer.
  うん、高くないですね。その部屋にします。
A: Danke schön. Wie ist Ihr Name?
  ありがとうございます。お名前は?

3[省略 予定表の内容を知りたい方は井浦まで]


第10講(27.11.2002)
本日の目標
 「列車は何時に出ますか?」「どこから出ますか?」の表現を練習しましょう。
    Wann fährt der nächste Zug nach ...... ?
    Der nächste Zug fahrt um ... Uhr ...
 この時、分離動詞 ab|fahren を使って fährt ...... ab? としても構いません。
    Von welchem Gleis fährt der Zug nach ...... ab?
    Von Gleis ......
 さらに丁寧な表現には助動詞 können を使います;
Können Sie mir bitte sagen, wann der nachste Zug nach ...... fährt?  前半は英語 "Can you please tell me ...... ?" です。後半が従属節なので、動詞 fährt が末尾に移動しています。
 この時 können を接続法(→S.76 英語の仮定法にあたる)にするとさらに丁寧に;
Könnten Sie mir bitte sagen, wann der nachste Zug nach ...... fährt?  英語でいうと "Could you please tell me ...... ?" です。


第11講(04.12.2002)
本日の目標
 再帰用法(英 reflexive )・・・についてはこちら(再帰 das Reflexiv の表現)をお読みください。ここでは応用として動詞 erinnern「思い出させる」の使い方を紹介します。
  英語 remind と同じように何か誰かの記憶を呼び起こす、という他動詞なので、日本語の感覚で「ひと」を主語にすることはできません。
    Das erinnert mich an die vergangene Zeit.
    「それは私に過ぎ去った時を思い出させた」
  「ひと」で始める時は再帰代名詞が必要。
    Ich erinnere mich an die vergangene Zeit.
    「私は過ぎ去った時をおぼえている」(直訳『私は私自身に思い出させる』)

※ 再帰用法を持つ動詞は限られています。何にでも再帰代名詞 sich(mich, dich, ....)をつければよい訳ではありません。例えば essen「食べる」を再帰用法で表現すると、意味が少々変わります;
 essen「食べる」 → sich essen「食べ過ぎる」
 Peter isst sich satt.「ペーターは食べ過ぎて満腹になる」

    ヨーコの旅行計画 (S.47)
    Yoko steht um 6.30 auf, und dann duscht sie sich, danach schminkt sie sich.
    Yoko frühstückt um 07.30.
    Yoko geht um 08.30 in die Stadt.
    Yoko besichtigt am Vormittag das Brandenburger Tor und den Reichstag, danach besucht sie das Pergamon Museum.
    Yoko isst um 13.00 im Restaurant Eisbein.
    Yoko kauft um am Nachmittag am Potsdamer Platz ein.
    Yoko kommt um 17.00 ins Hotel zurück und zieht sich um.
    Yoko geht um 18.15 in die Oper.

    ちなみに「私は」で始める場合は、例えば次のようになります;
    Ich stehe um 6.30 auf, und dann dusche ich mich, danach schminke ich mich.


第12講(11.12.2002)
本日の目標① 動詞の過去形を作れるようになりましょう。
 ドイツ語の動詞の過去形は二つの点で英語と同じです;

①規則変化動詞の過去形は「語幹-te
②不規則なものもある

 英語と違うのは次の二点;
  ③英語ほど頻繁には使われない(ドイツ語では『過去』を現在完了形であらわすことが多い)
  ④現在形と同様、人称変化する

 ④で「ゲッ!」と思ったそこのあなた、早まってはいけません。過去形の人称変化は現在形のそれより簡単です;

lernen → lern- → lernte 【英語 learn → learned ※イギリス英語では learnt

現在形 過去形
ich
lerne lernte
du
lernst lerntest
er/sie/es
lernt lernte
wir/Sie/sie
lernen lernten

 ご覧の通り、過去形の1人称と3人称にはあらためて語尾をつける必要がありません。
 不規則変化の例もいくつかあげておきましょう;

kommen → kam 【変わっているのは語幹母音 -a- 。英語 come → came 】

現在形 過去形
ich
komme kam
du
kommst kamst
er/sie/es
kommt kam
wir/Sie/sie
kommen kamen

fahren → fuhr 【変わっているのは語幹母音 -a- 】

現在形 過去形
ich
fahre fuhr
du
fährst 【×fahrst】 fuhrst
er/sie/es
fährt 【×fahrt】 fuhr
wir/Sie/sie
fahren fuhren

sein → war 【英語 was または were 】

現在形 過去形
ich
bin war
du
bist warst
er/sie/es
ist war
wir/Sie/sie
sind waren

haben → hatte 【 habte ではない。英語 have → had 】

現在形 過去形
ich
habe hatte
du
hast 【×habst】 hattest
er/sie/es
hat 【×habt】 hatte
wir/Sie/sie
haben hatten

 ところで、分離動詞 zurück|kommen の場合はどうなるかというと、実は kommen の変化とまったく同じです;

  zurück|kommen → zurück|kam 【変わっているのは語幹母音 -a- 。英語 come → came 】

現在形 過去形
ich
komme ...... zurück kam ...... zurück
du
kommst ...... zurück kamst ...... zurück
er/sie/es
kommt ...... zurück kam ...... zurück
wir/Sie/sie
kommen ...... zurück kamen ...... zurück

本日の目標② 動詞の過去分詞を使って現在完了の文を作れるようになりましょう。
 ドイツ語の動詞の過去分詞はあらゆる点で英語のそれと同じです。つまり;
  ①「完了」と「受動態」の文をつくるのに使う
  ②規則変化動詞の過去分詞は「ge-語幹-t
  ③不規則なものもある

     lernen → gelernt[規則変化]
     kommen → gekommen[やや規則変化]
     fahren → gefahren[やや規則変化]
     sein → gewesen[まるっきり不規則]
     haben → gehabt[規則変化]

     ところで、分離動詞 zurück|kommen の場合はどうなるかというと、実は kommen の変化とまったく同じです;

      zurück|kommen → zurück|gekommen

     ただし besuchen などは一見すると分離動詞のようですが、実はそうではない(○Ich besuche Deutschland. であって ×Ich suche Deutschland be. ではない)ので、過去分詞も異なります;

      besuchen → besucht

     これを使って現在完了の文を作ってみましょう。英語の完了形は「have+過去分詞」ですが、ドイツ語でもたいてい・・・・haben+過去分詞」です。

      Renate lernt Deutsch in der Schule.
      → Renate hat Deutsch in der Schule gelernt.

     なぜ「たいてい」なのか?実は、次のような動詞では「sein+過去分詞」だからです。

     sein( > gewesen )
     gehen( > gegangen )
     kommen( > gekommen )
     fahren( > gefahren )
     steigen( > gestiegen )
     .....

      Renate fährt nach Deutschland.
      → Renate ist nach Deutschland gefahren.

    とこのように「移動」「変化」「状態」などをあらわす基本動詞では haben を使いません。実際の使用頻度が高い(しかも過去形・過去分詞の変化はどれも不規則な)ものばかりです。例文で使いながらおぼえましょう。
     ドイツ語では過去のできごとをあらわすのに過去形でなく現在完了形を用いる傾向があります( sein や haben や助動詞は、過去形の方が好まれます)。
     会話を身につけたい人は、まず完了形(というか過去分詞形)をおぼえましょう。


    第13講(18.12.2002)
     本日の目標 先週の復習です。
     現在完了形を作る場合、①動詞の過去分詞はどんな形か? ②必要な助動詞は haben か sein か? を知る必要があります。
     ここでは①の場合について、動詞の種類によって過去分詞の作り方が異なることを見ておきましょう;
       規則動詞 lernen  → gelernt
       分離動詞 ankommen → angekommen
      非分離動詞 besuchen → besucht [ ge- はつけないので注意!]
      -ieren型  studieren → studiert[上に同じ]

     後半は Christstollen を食べながら趣味のヴィデオ鑑賞。本日紹介の "RTL Samstag Nacht" は残念ながら既に終了しましたが、出演者 Mirco Nontschew は "Mircomania" や "Voll witzig!" など他番組で活躍中。


    der Christstollen(写真をクリックすると通販のページへ)

     Stollen の由来について英語圏の方に説明したい時は "The stollen is shaped to resemble the Christ-child in swaddling clothes" とでも言えば良いでしょう。


    Fröhliche Weihnachten und ein Glückliches Neues Jahr!
    Froue Weihnachdn und a Froos Neis Jōr!
    ¡Feliz Navidad y Próspero Año Nuevo!
    Joyeux Noël et Bonne Année!
    annum novum faustum felicem!

    [上から 標準ドイツ語、バイエルン方言、スペイン語、フランス語、ラテン語]

    第14講(08.01.2003)
     本日の目標 前回の復習です。現在完了形がどのように使われるか、実際の文で確認しましょう。

    (おまけ)受動態について。
     英語では「be+過去分詞」ですが、ドイツ語では基本的に「werden+過去分詞」です。werdenの人称変化は若干不規則なので、教科書の表で確認するように;
      Das Kaufhaus wird um 10 Uhr geöffnet.
       「デパートは10時に開店します」( geöffnet < öffnen『開ける』)

     英語と同じ感覚で「sein+過去分詞」にすると、少々意味が変わります;
      Das Kaufhaus ist von 10 bis 19 Uhr geöffnet.
       「デパートは10時から19時まで開店しています」(状態受動)

     なお、ドイツ語の受動態は英語の受動態ほど頻繁に用いられません(だから教科書でも後回し)。理由は、来年度の「ドイツ語Ⅲ・Ⅳ」で話題にすることもあるでしょう。(ヒント:『語順』『小文字の man 』等々)

    ※ 以上、期末試験の範囲は Lektion4 から Lektion8 までとします。しかし Lektion3 以前の内容の復習もしておくに越したことはありません。なお Lektion9 および Lektion10 の文法事項は、来年度に備えて読んでおくことをおすすめします。


    Sprechstunde(15.01.2003)
     さらに教室で質問を受け付けます。出席は自由です。午前の「ドイツ語Ⅳ」の時間に来ても構いません。


    期末試験(22.01.2003)

    Erinnern Sie sich?


    ドイツ語Ⅳ
    第1講第2講第3講第4講第5講第6講第7講第8講第9講第10講第11講第12講第13講第14講試験の前に


    第1講(25.09.2002)
     授業内容の説明。
      Vorsicht, bitte!! 「ドイツってすてき![後編]」セット(ビデオ+テキスト¥2900)を教科書販売時に展示即売します。必須ではないが、入荷部数に限りがあるのでお早めに!


    第2講(02.10.2002)
     Lektion6。


    第3講(09.10.2002)
     Lektion6 のつづき。

    Auf Deutsch bitte!
    1) Wem gehört dieses Fahrrad? Es gehört mir.
    2) Wem gehört dieses Motorrad? Es gehört ihm.
    3) Was gefällt euch? Das Computerspiel gefällt uns.
    4) Was gefällt Anna? Der Film gefällt ihr.
    5) Wem leihst du das Buch?


    第4講(16.10.2002)
     Lektion7。
     前置詞の格支配・・・くだけて言うと「前置詞のうしろに来る名詞の格は決まっているのよ」ということを確認します。
     どの前置詞にどの格が対応するか、憶えることも大事ですが、実際の文では前後の語、特に動詞に着目して格を判断するように心がけましょう
     Gehen wir an die Donau?
     Gehen wir zum (< zu+dem) Ufer.
     Laufen wir über die Steinerne Brücke?
     Ich stehe gerne auf der Brücke.
     ...von dort über die Stadt.[ dort は副詞なので格を気にする必要なし]
     Die Brucke stammt aus dem Mittelalter.
     Im (< in+dem) Stadtführer steht viel...
     ...einen Pakt mit dem Teufel...


    第5講(23.10.2002)
     Lektion7 のつづき。
     Die Brücke ist vor dem Dom fertig.[分離動詞 fertigsein が使われている]
     ...bei Gelegenheit...[これは決まり文句なのでそのまま憶えましょう]
     Steigst du mit mir auch auf den Turm?
     Ich wage es trotz deiner Bedenken.[うしろに2格が来る trotz のような前置詞は稀]

     前置詞との融合形 darin や daran 、worauf や hinauf の使われ方にも馴染みましょう。英語では見かけない用法ですが、使い慣れると便利です。

    Auf Deutsch bitte!
    1) Wann sind Sie zu Haus[e]?
    2) Ich gehe gleich nach Hause.[家の外で言う場合]
    3) Wie lange gehen die Kinder noch zur Schule?
    4) Worauf warten Sie? Ich warte auf Peter.
    5) Worauf warten Sie? Ich warte auf den Bus.


    第6講(30.10.2002)
     Lektion7 のつづき。
     本文に warten と erinnern という動詞が出てきます。辞書を引いて調べると、どちらも特定の前置詞を必要とすることがわかります。また erinnern が本来「(もの・ことが)思い出させる」の意味であることにも注意。英語の remind と同じです。
      「何を待ってるの?」
      →×Was wartest du? でなく ○Worauf wartest du?
       [待つ相手が『ひと』でも『もの』でも wo+r+auf を使います]
      「あの像を見ると歴史を思い出す」
      →「あの像は歴史を思い出させる」→Die Figur erinnert an die Geschichte
       [『私は歴史を思い出す』なら Ich erinnere mich an die Geschichte. と再帰用法にする]

     実際に文を作る時にはお忘れなく。


    第7講(06.11.2002)
     Lektion8。
     定冠詞類・不定冠詞類の性・格変化は表を暗記するより例文で理解しましょう。頻度の高いもの(特に1格と4格)から先におぼえるのが効率的です。

    定冠詞類
     diese Gebäude und Gärten sind...(複数・1格)
     welches Haus gefällt... dieses oder jenes(中性・1格)
     ...in solchen Häusern(複数・3格 名詞の語尾 "-n" にも注意)
     welchen Weg gehen wir...(男性・4格 この場合は gehen の目的語でなく、場所の副詞句)
     ich gehe... diesen Weg(男性・4格 この場合も gehen の目的語でなく、場所の副詞句)
     welche Uhrzeit haben wir(女性・4格)

    不定冠詞類
     meine Lieblingsstrecke führt... (女性・1格)
     ...um ihre Villen(女性・4格)
     ...mit unserem Haus(中性・3格)
     ich finde eure Wohnung...(女性・4格 正確には euere だが、母音はしばしば脱落)
     ...auf deine Uhr(女性・4格)
     deine Mutter erwartet...(女性・1格)

    Auf Deutsch bitte!
    1) Fährt dieser Bus zum Marktplatz?
    2) Welcher Mantel gehört Ihnen/dir? Dieser Mantel gehört mir.
    3) Das ist mein Vater, und daneben ist [es] meine Mutter.
    4) Er lernt jeden Tag Deutsch. [時・場所の副詞句は4格]


    第8講(13.11.2002)
     Lektion8 のつづき。会話においていくつか重要な表現があります;

    Meine Lieblingsstrecke führt hier am Ufer entlang.
    典型的な無生物主語の構文。「私のお気に入りの道はここで岸のまわりで導く」なんて訳してはいけません。

    Ich bin mit unserem Haus sehr zufrieden.
    mit ..... zufrieden で「~に満足する」です。

    Ich finde eure Wohnung sehr gemütlich.
    「○○を見つける」ではありません。「○○を△△だと思う」です。

    Welche Uhrzeit haben wir? Wir haben jetzt genau 4 Uhr.
    この wir haben の用法は We have (a) heavy snow this winter.「今年は大雪だ」における we have と同じです。日本語訳に出す必要はありません。

    Deine Mutter erwartet uns bereits zum Kaffee.
    この場合の「待つ」は「warten auf+4格」でなく「erwarten+4格」です。訳にも工夫が必要。「コーヒーを用意してくれている」ぐらいが自然です。


    第9講(20.11.2002)
     ドイツ語の授業なのに "STAR TREK" のおはなしと Lektion9 ちょっとだけ。
      "Star Trek: The Original Series"
      Der Weltraum - unendliche Weiten. Wir schreiben das Jahr 2200. Dies sind die Abenteuer des Raumschiffs Enterprise, das mit seiner 400 Mann starken Besatzung 5 Jahre lang unterwegs ist, um neue Welten zu erforschen, neues Leben und neue Zivilisationen. Viele Lichtjahre von der Erde entfernt dringt die Enterprise in Galaxien vor, die nie ein Mensch zuvor gesehen hat.

      "Star Trek: The Next Generation"
      Der Weltraum - unendliche Weiten. Wir befinden uns in einer fernen Zukunft. Dies sind die Abenteuer des neuen Raumschiffs Enterprise, das viele Lichtjahre von der Erde entfernt unterwegs ist, um fremde Welten zu entdecken, unbekannte Lebensformen und neue Zivilisationen. Die Enterprise dringt dabei in Galaxien vor, die nie ein Mensch zuvor gesehen hat.


    第10講(27.11.2002)
     Lektion9 のつづき。否定疑問文に対する返答のしかた。

    Auf Deutsch bitte!
    1) Ich habe viel Zeit, aber keine Zeit.
    2) Du hast viel Ziet, aber kein Geld.
    3) Kommst du heute nicht? Nein, ich komme heute nicht.[ nicht heute でも可]
    4) Kommst du auch heute nicht? Doch, ich komme morgen.
    5) Ich frage einen Studenten nach dem Weg.[まず SVO の構文を作り、前置詞句を補う。ein Student の格変化にも注意]


    第11講(04.12.2002)
     Lektion9 のつづき。そして Lektion10 少しだけ。

     おまけ:ドイツの休日・祝日について。


    第12講(11.12.2002)
     Lektion10 ......の予定でしたが、欠席者多数につき
     現代ドイツの食生活と異文化間教育
    のお話に変更いたしました。
      【参考図書】
      「世界の学校 比較教育文化論の視点にたって」(二宮皓編著 福村出版 ¥2800)
       第1章がドイツ。入門向け。
      「ドイツの教育」(天野正治・結城忠・別府昭郎編著 東信堂 ¥4600)
       ドイツの教育制度について勉強したい、卒論を書きたい人は、まずこれにあたって調べることをおすすめします。安くはありませんが、それに見合うだけの内容です。
      「ドイツの異文化間教育」(天野正治編著 玉川大学出版部 ¥6200)
       書名通り。これも価格相応の良い本です。
      「豊かさを生む地方自治」(木佐茂男 日本評論社 ¥2200)
       「VI 行政組織と公務員人事」の「4 地方公務員の養成と研修」は教職志望者必読。独日の相違に愕然とします(いい意味で)。
      「学校教育相談」(一丸藤太郎・菅野信夫編著 ミネルヴァ書房 ¥2200)
       おまけ1。教員志望の方、おすすめです。特に最終章「教員のメンタル・ヘルス」など読んでおいて損はありません。
      「学力低下論批判」(加藤幸次・高浦勝義編著 黎明書房 ¥2600)
       おまけ2。近頃よくある「学力低下」の「批判」ではなく、「学力低下論」の「批判」です。


    第13講(18.12.2002)
     何と Lektion10 を一気に終了(予定)。
     後半は Christstollen を食べながら趣味の映画鑑賞(確定)。

    Auf Deutsch bitte!
    1) Er ist noch jung, aber schon erfolgreich.
    2) Er ist nicht mein Chef, sondern mein Kollege.
    3) Sie lernt Deutsch fleißig, deshalb spricht sie so gut Deutsch.
    4) Wenn Sie fertig sind, rufen Sie, bitte.[下線部は後半でもよい]
    5) Ich gehe zum Arzt, weil ich Fieber habe.[下線部は前半でもよいが、その場合 gehe ich zum Arzt. となる]


    der Christstollen(写真をクリックすると通販のページへ)

     Stollen について英語圏の方に説明したい時は、次のように言えば良いでしょう;

      The stollen is shaped to resemble the Christ-child in swaddling clothes. The fruit-laden cake is slow to rise, distinctly dry and dense in texture, aromatic, and flavorful. It's the perfect accompaniment to a strong black cup of coffee after a night of Christmas Eve worship and revelry.

    ※ なお、期末試験の範囲は Lektion7 から Lektion11 までとさせていただきますが、Lektion6 以前の内容の復習もしておくに越したことがないというのは申すまでもありません(←クドい日本語)。


    Fröhliche Weihnachten und ein Glückliches Neues Jahr!
    Froue Weihnachdn und a Froos Neis Jōr!
    ¡Feliz Navidad y Próspero Año Nuevo!
    Joyeux Noël et Bonne Année!
    annum novum faustum felicem!

    [上から 標準ドイツ語、バイエルン方言、スペイン語、フランス語、ラテン語]

    第14講(08.01.2003)
     Lektion11。次の Lektion12 と共に「郵便局でのやりとり」の雰囲気をつかんでいただければ充分です。
     文法項目は「分離動詞」ですが、これはちっとも新しい内容ではありません。昨年「ドイツ語Ⅱ」で奇襲、じゃない既習のはずです⇒こちら

    Auf Deutsch bitte!
    1) Um wieviel Uhr stehen Sie morgen früh auf?[主語を適当に補うこと。du や wir でもよい]
    2) Wie spricht man das aus?
    3) Wo findet das Konzert statt?[日本語は『開かれる』だが受動態にする必要なし]
    4) Wo fährt der Zug nach Regensburg ab?
    5) Wissen Sie, wann der Zug abfährt?[従属節内の動詞の位置に注意。主節なら Wann fährt der Zug ab?]


    Sprechstunde(15.01.2003)
     教室で質問を受け付けます。出席は自由です。午後の「ドイツ語Ⅱ」の時間に来ても構いません。


    期末試験(22.01.2003)

    Erinnerst du dich?


    1999年度講義概要
    2000年度講義概要
    2001年度講義概要
      2000年度期末試験
      2001年度期末試験
      2002年度期末試験


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