ドイツ語(国際教育科目) Deutsche Sprache und Kultur  2005年度
Herzlich willkommen!    Wer fremde Sprachen nicht kennt, weiß nichts von seiner eigenen. (Goethe)   井浦伊知郎 IURA Ichiro, Ph.D.

Live! 写真をクリックすると München のラジオ(Energy München)が24時間聴けます(Windows Media Player または RealAudio Player が必要です)

Regensburger Dom(井浦撮影)

⇒ドイツ語Ⅰ・Ⅱ  ⇒ドイツ語Ⅲ・Ⅳ


NHKテレビ「ドイツ語会話」 水曜 23:30~23:55(再放送 月曜 6:00~6:25)

ドイツ語I・II

(使用教室) 262番教室(2号館6階) Mi. 13:10~14:40 s.t.

 ドイツ語I(前期) 講義日程
 ドイツ語II(後期) 講義日程

(授業概要)〔PDFファイル〕

(教科書) 『EUで学ぶドイツ語 EU im Dialog』

(白水社 2200円 ISBN 4 560 01390 X)
〔別売CD(1500円)の購入は自由です〕

(辞書)
 近年の学習独和辞典はどれも良質です。極端な小型辞書(語形変化や例文が載っていない)を除けば、どれを買ってもかまいません。他にも優れた本はあるので、各自が書店で手にとって内容を確認するのが一番です。実物を手にとって、自分に相性の良いものを選びましょう
 ここでは数ある辞書の中から、初級者向けで新しいものをあげておきます(購入時には税金として5%分余計に払って下さい)。なお、大学内の紀伊国屋書店ブックセンターで買うと割引になります。

新アポロン独和辞典(同学社 4000円)
新アクセス独和辞典(三修社 4000円)
スタート独和辞典(三修社 2800円
エクセル独和辞典(郁文堂 2800円)
パスポート独和辞典(白水社 2900円)

1999年度講義概要2000年度講義概要2001年度講義概要2002年度講義概要2003年度講義概要の中でも、いろいろな本を紹介しています。

(評価方法) 主に筆記試験


ドイツ語III・IV

(使用教室) 262番教室(2号館6階) Mi. 10:40~12:10 s.t.

 ドイツ語III(前期) 講義日程
 ドイツ語IV(後期) 講義日程

(教科書) 「ドイツってすてき!(改訂版)

(朝日出版社 2600円 ISBN 4 255 25286 6)

(辞書)  これまでの授業に使用したものでよい。中級以上の学習用としては、次のものがある;

      フロイデ独和辞典(白水社 ¥4000)
      クラウン独和辞典(三省堂 ¥4100)
      マイスター独和辞典(大修館書店 ¥3800)
      独和中辞典(大修館書店 ¥4000)

      郁文堂和独辞典(郁文堂 ¥3400)

(評価方法) 主に筆記試験



2005年度前期講義日程

ドイツ語I
第1講第2講第3講第4講第5講第6講第7講第8講第9講第10講第11講第12講第13講


第1講(13.04.2005)  授業の概要。英語とドイツ語とフランス語と中国語について。
 授業で紹介したEU(欧州連合)の公式ウェブサイトはこちら。いきなり20通りの入口が出てきますが、これは2004年に拡大したEUの公用語の数だけあります(ちなみに国連の公用語数は6)。上から3番目の"Das Portal der Europäischen Union"がドイツ語版ですが、他の言語ものぞいてみましょう。ヨーロッパの言語文化の多様性に触れることができます;
 授業で紹介した本は次の通りです;
    清野智昭『ドイツ語のしくみ』(白水社 4 560 00496 X 1400円)
     (姉妹編として『フランス語のしくみ』『ロシア語のしくみ』などもあります)
    矢羽々崇『ドイツ語はじめの一歩まえ』(DHC 4 88724 265 4 1300円)
    早川東三・工藤幹巳『ドイツを知るための60章』(明石書店 4 7503 1452 8 2000円)
    浜本隆志・髙橋憲『現代ドイツを知るための55章』(明石書店 4 7503 1529 X 2000円)
    広瀬佳一『ウィーン・オーストリアを知るための50章』(明石書店 4 7503 1535 4 2000円)
    柴宜弘『バルカンを知るための65章』(井浦共著です)(明石書店 4 7503 2090 0 2000円)

    黒田龍之助『その他の言語 役に立たない語学のはなし』(現代書館 4 7684 6892 6 2000円)
    佐川年秀『1冊でヨーロッパ41カ国の人と話す本』(中経出版 4 8061 1621 1 1600円)


 教室で配ったパンは次の店から取り寄せたものです(地方発送あり);
 廿日市近辺にお住まいの方は、次の店でもドイツのパンやケーキを買うことができます。店主はドイツで修行したBäckermeisterです;
 授業後の「学んでみたい言語」アンケートの結果は次の通りでした(複数回答あり);
  ①ドイツ語 10
  ②韓国語(朝鮮語,ハングル) 9
  ③イタリア語 5
  ④フランス語 2
  ⑤中国語 1
  ⑤ギリシア語 1

 残念ながら文教女子大に韓国語やイタリア語の授業はありません(現代ギリシア語の授業は、中国地方では広島大学ぐらいにしかないと思います)。大学に要望を出すか(でもこれはたぶん時間がかかります)、自分で学習を始めましょう。それから、「ハングル語」という言い方は正しくありません(理由がわからなければ訊いてください)。
 本も教材CDも書店に行けばいくらでもあります(応相談)。よく聞く「英語もできないのに・・・」という言い分には根拠がありません。本気で必要とすれば、語学はそれなりに身につきます。


第2講(20.04.2005)  つづりと発音。母音の発音を正確にすると、ドイツ語「らしく」聴こえます。これは英語でも同じこと。

◎ u は「ウ」でなく i は「イ」ではない。
◎ ä は「エ」でもよいが e は「エ」ではない。
◎ ü は唇を丸めて i の発音。自分の頭の中では「イ」に聴こえるくらいがちょうどよい。ちなみに、この音は中国語にもあります。
◎ ö は英語の「あいまい母音」の要領で。唇は丸めですが、状況によって「エ」にも「オ」にも聴こえます。


第3講(27.04.2005)  つづりと発音の練習。ドイツ語で自己紹介。
   Ich heiße ...
   Mein Name ist ...

 「名前」の"Name"は大文字。ドイツ語では名詞を常に大文字で書き始めます。長い文を読む時など、品詞がすぐわかるので(少しは)便利です。「姓(氏)」はFamilien/name、「名」はVor/name。

 授業で紹介したスイス連邦政府ウェブサイトはこちら。トップページはドイツ語+フランス語+イタリア語+レト・ロマンシュ語の4言語(+英語)から選べます。ちなみに最初のCONFEDERATIO HELVETICAは「スイス連邦」のラテン語訳です;
 暇な人は、次のウェブサイトも覗いてみましょう。イギリスなのに、英語以外にもう一つ、まったく違う言語が使われているのがわかります;


第4講(11.05.2005)  ドイツ語で自己紹介(続き)。動詞の人称変化。
   Ich komme aus ... 私は~から来る→~出身だ
   Ich esse ... 私は~を食べる
   Ich trinke ... 私は~を飲む
   Ich lese ... 私は~を読む
   Ich spiele ... 私は~(スポーツ名)をする
   Ich höre ... 私は~を聴く

 上の動詞は「私」が主語の場合の形です。辞書を引く時は語尾を -enの形にしてさがさなければなりません(つまり kommen, essen, trinken, lesen, spielen, hören)。当然、「あなた」や「彼/彼女」の場合も語尾は変わるわけです(変わらない英語の方がヨーロッパでは珍しいのですよ)が、来週以降ぼちぼち説明します。
 Ich esse Obst. は「果物を食べる」ですが、副詞 gern を入れた時は訳を工夫しましょう。
   Ich esse gern Obst. 果物を好んで食べる→果物が好き

 なお、ドイツ語の動詞には現在進行形がないので(そんな形のある英語の方がヨーロッパでは珍しいのですよ)Ich esse ... は「私は(普段/これから)~を食べる」の意味にも「私は(今まさに)~を食べている」の意味にもなります。


第5講(18.05.2005)  動詞の人称変化(続き)。
 主語が「私」以外の時にも、当然のように動詞の語尾は変わります
   Ich komme 私は来る
   Sie kommen あなたは来る
   er/sie kommt 彼/彼女は来る
 主語が複数の時は、原形(本当は『不定詞』というのですが、私の授業では英語式に『原形』と説明します)と同じと考えてください(当分は)。
   wir kommen 私たちは来る
   Sie kommen あなたたちは来る
   sie kommen 彼ら/彼女らは来る
 大文字で始まる Sie は単数の相手にも複数の相手にも使いますが、これは英語の you と同じです。

 残念ながらというか当然にもというか、変化が不規則なものもあります。特に英語の be 動詞にあたる動詞 sein は、ドイツ語でもやはり不規則です。
   Ich bin ... 私は~だ
   Sie sind ... あなたは~だ
   er/sie ist ... 彼/彼女は~だ
   wir sind ... 私たちは~だ
   Sie sind ... あなたたちは~だ
   sie sind ... 彼ら/彼女らは~だ

確認しよう(S.16)
[1](単語の意味は教科書S.89以降の『単語集』か辞書を使って調べること)
1) Wo ( ist ) er jetzt? Er ( ist ) jetzt zu Hause.
 彼は今どこにいるの?彼は今、家にいる。
2) Was ( sind ) Sie von Beruf? Ich ( bin ) Arzt.
 あなたの職業は何ですか?私は医師です。
3) ( Ist ) sie Studentin? Ja, sie ( ist ) Studentin.
 彼女は[『彼ら』ではない!]学生ですか?ええ、彼女は学生です。
4) ( Ist ) hier noch frei? Nein, hier ( ist ) leider besetzt.
 ここ、まだ空いてますか?いいえ、ここは残念ながら満席です。
5) ( Ist ) Herr Schmidt noch krank? Nein, er ( ist ) wieder gesund.
 シュミットさんはまだ病気ですか?いいえ、彼はまた元気になりました。


第6講(25.05.2005)  不定冠詞einと定冠詞der(できれば)。

確認しよう(S.21)
[1]
1) Wie ( heißen ) Sie? Ich ( heiße ) Ichiro Okada.
 あなたは何という名前ですか?私はオカダ・イチローといいます。
2) Woher ( kommen ) Herr und Frau Schmidt? Sie ( kommen ) aus Berlin.
 シュミット夫妻はどこの出身ですか?彼らは[『あなた』ではない!]はベルリン出身です
3) ( Spielt ) Maria ein Instrument? Ja, sie ( spielt ) Klavier.
 マリアは楽器を演奏しますか?ええ、彼女はピアノを弾きます。
4) Was ( kostet ) das? Das ( kostet ) 250 Euro.
 これはいくらですか?これは250ユーロです。
5) ( Rauchen ) Sie? Nein, ich ( rauche ) nicht.
 あなたはタバコを吸いますか?いいえ、私は吸いません。


第7講(01.06.2005)  動詞 haben の変化と数詞の読み方(+書き方)。

確認しよう(S.21)
[2]
1) ( Hat ) er Fieber? Ja, er ( hat ) eine Grippe.
 彼は熱があるのですか?ええ、彼は風邪をひいています。
2) Haben Sie Hobbys? Ja, ich ( habe ) Interesse an Musik.
 あなたには趣味がありますか?ええ、私は音楽に興味があります。
3) Welche Telefonnummer ( hat ) Michael? 012 9876.
 ミヒャエルの電話番号は何番(直訳;どの電話番号)ですか?0129876です。
4) Wie viele Einwohner ( hat ) die Stadt? Die Stadt ( hat ) 200 000 Einwohner.
 この町の人口はいくらですか?この町の人口は二十万人です。
(直訳;この町はいくつの住人を持っているか?)
5) ( Haben ) Sie morgen Zeit? Nein, morgen ( habe ) ich leider eine Prüfung.
 あなたは明日時間がありますか?いいえ、明日は残念ながら試験があります。


第8講(08.06.2005)  動詞 haben の変化、もう少し。「観光案内所で」を読み、ホテルの予約手順を学ぶ。

やってみよう(S.22)
[簡単なので解答例省略]


第9講(15.06.2005)  動詞 haben の変化、あらためて。2人称の主語 du と Sie の使い分けについて。

確認しよう(S.26)
[1]
1) Wo ( wohnst ) du? Ich ( wohne ) in Hamburg.
 君どこに住んでるの?ハンブルクよ。
2) Bis wann ( bleibt ) er hier? Bis morgen, ( glaube ) ich.
 あいつ、いつまでここにいるんだ?明日までじゃないかな、たぶん。
3) ( Sag ) mal, Erich, was ( machst ) du heute Abend? Nichts Besonderes.
 ねえエーリヒ、今夜どうするの?別に何も。
4) Ich ( habe ) ein bisschen Zahnschmerzen. ( Geh ) doch mal zum Zahnarzt.
 少し歯が痛いんです。ちょっと医者へ行っておいでよ。
5) Wann ( öffnet ) die Post? Normalerweise ( öffnet ) die Post in Deutschland um acht Uhr.
 郵便局はいつ開きますか?普通ドイツの郵便局は8時に開きます。

[2]
1) ( Hast ) du ein Handy? Ja, aber ich telefoniere wenig.
 君、ケータイ持ってる?ええ、でも電話はほとんどしません。
2) Seit wann ( seid ) ihr hier? Seit gestern.
 君たちいつからここにいるの?昨日からです。
3) ( Habt ) ihr noch Ferien? Nein, morgen beginnt wieder die Uni.
 君たちまだ休みはあるの?いいえ、明日からまた大学が始まります。
4) Wer ( hat ) denn Recht? Du oder ich? Na ja, du ( hast ) ja Recht.
 じゃあ誰が正しいの?あなた?それとも私?まあ、君が正しいさ。
5) ( Haben ) Sie Kinder? Ja, zwei. Sie ( sind ) noch klein.
 あなたには子どもがいますか?ええ、二人です。まだ小さいです。
[この二つ目の文のsieは『あなた』でなく『彼ら』。文の最初なので、大文字になっている]
6) ( Bist ) du hier auf Urlaub? Nein, ich ( bin ) dienstlich hier.
 君はここには休暇でいるの?いや、私は仕事でここにいる。


第10講(22.06.2005)  不規則動詞の人称変化。
 2人称単数と3人称単数で不規則な変化(といっても音声の変化は口の形にしたがって規則的なものですが)をする動詞を、実際に書けるようになりましょう。複数形については、あらためて新しくおぼえることはありません。
ich fahre
ich spreche
ich lese
du fährst
du sprichst
du liest
er/sie/es fährt
er/sie/es spricht
er/sie/es liest

やってみよう(S.27 日本語訳)
ハナコ: イチロー、どこなの?
イチロー:ここだよ、何?
ハナコ: スーパーに行ってきて。欲しいものがあるの。
イチロー:僕が?いやだよ、今勉強中なんだ。
ハナコ: いやだなんて言わないんで。はい買い物リスト。お金ある?
イチロー:50ユーロあるよ。
ハナコ: せめて80ユーロは持ってて欲しいわ
イチロー:そんなにたくさんないよ。
ハナコ: ここに100ユーロあるから。
イチロー:ビールはまだあったっけ?
ハナコ: ううん、ビールもないわ。
イチロー:わかったよ、明日まず銀行に行って、それからスーパーに行こう。今日は家で勉強するんだから。わかった?
ハナコ: イチロー、はい買い物リスト。


第11講(29.06.2005)  動詞の命令形。
 呼びかける相手が Sie の場合は「動詞+Sie」で命令文になります。ちなみに、文の末尾を上げて発音すればそのまま疑問文になります。相手が du の場合は、動詞の変化語尾を取り去った形にしますが、前回学んだ不規則形を用いる場合があるので注意が必要です。

確認しよう(S.31)
[1]
1) ( Nimmst ) du Zucker in den Kaffee? Nein, ich ( trinke ) Kaffee immer schwarz.
 コーヒーに砂糖を入れる?いいえ、コーヒーはいつもブラックなので。
2) ( Spricht ) Bettina Japanisch? Ja, sie ( spricht ) Japanisch sehr gut.
 ベティーナは日本語できるの?うん、彼女は日本語がとても上手だ。
3) ( Schläft ) Peter noch? Ja, er ( schläft ) noch tief.
 ペーターはまだ寝てるの?ああ、まだぐっすりとね。
4) Was ( liest ) du? Tezuka Osamu. Ich ( lese ) gern Comics.
 何読んでるの?手塚治虫よ、私マンガが好きなの。
5) ( Fährt ) der ICE nach Weimar? Nein, er ( fährt ) nicht nach Weimar.
 このICEはヴァイマールへ行きますか?いいえ、これはヴァイマール へは行きませんよ。[二つ目の文の er は 男性名詞 der ICE をさす]

[2]
1) Schauen Sie mal! ⇒ Schau mal! ちょっと見てごらん。
2) Schließt die Tür! ⇒ Schließ die Tür! ドアを閉めて。
3) Vergessen Sie es nicht! ⇒ Vergiss es nicht! そのことを忘れるな。
4) Schlafen Sie gut! ⇒ Schlaf gut! おやすみ(直訳;よく眠りなさい)。
[動詞 schlafen は du schläfst のように不規則な人称変化をしますが、命令形は語尾を取るだけです]
5) Seid ruhig! ⇒ Sei ruhig! 静かに!
[動詞 sein の変化は何かにつけて不規則です.その都度、書いて憶えましょう]


第12講(06.07.2005)  名詞の格。
 まず定冠詞。
男性名詞
女性名詞
中性名詞
複数
1格
der
die
das
die
2格
des
der
des
der
3格
dem
der
dem
den
4格
den
die
das
die

 しかしいきなり全部をまる暗記するのは効率が悪いので、1格(主語)と4格(直接目的語)を憶え、次に3格(間接目的語)を憶え、最後に2格(所有格)を補うようにするのがよいと思います。さらに男性と中性、女性と複数は形が近いので、合わせて憶えるのも一つの手でしょう。そうすると、教科書の表は次のように書き換えることができます;

男性名詞
中性名詞
女性名詞
複数
1格
der
das
die
die
4格
den
das
die
die
3格
dem
dem
der
den
2格
des
des
der
der

 不定冠詞はどうでしょうか。もともと「ひとつの」という意味なので、複数形はありません(ちなみにフランス語にはありますが)。
男性名詞
女性名詞
中性名詞
1格
ein
eine
ein
2格
eines
einer
eines
3格
einem
einer
einem
4格
einen
eine
ein

 これも、定冠詞の場合と同じく、憶えやすいように並べ換えてみましょう;

男性名詞
中性名詞
女性名詞
1格
ein
ein
eine
4格
einen
ein
eine
3格
einem
einem
einer
2格
eines
eines
einer


第13講(13.07.2005)  名詞の格(続き)。

確認しよう(S.36)
[1]
1) Trägt er immer ( eine ) Krawatte? Nein, nur selten.
 彼はいつもネクタイをしている?いや、滅多にしない。
2) Hat Monika Geschwister? Ja, sie hat ( einen ) Bruder und ( eine ) Schwester.
 モニカに兄弟はいるの?ああ、兄(弟)が一人と姉(妹)が一人いる。
3) Möchten Sie noch ( eine ) Tasse Tee? Danke, gern!
 お茶をもう一杯いかが?どうも、喜んで。
4) Was schicken Sie? Ich schicke ( ein ) Paket nach Japan.
 あなたは何を送るの?日本へ小包を送るんです。
5) Wer ist die Dame da? Sie ist die Frau ( eines ) Diplomaten.
 あそこの女性は誰だい?彼女は、ある外交官の夫人さ。
[男性名詞 ein Diplomat『外交官』の2格。語尾も少し変わる]

[2]
1) Verzeihen Sie bitte ( die ) Störung! Macht nichts! Kommen Sie doch bitte herein!
 お邪魔してすみません。かまいませんよ、さあどうぞ入って下さい。
2) Was für ein Bild ist das? Das ist ein Bild ( der ) Stadt Rothenburg.
 これはどういう写真(絵)ですか?これはローテンブルク市の写真(絵)です。
[was für ein…『どんな種類の~』 女性名詞 die Stadt の2格]
3) Kennst du ( den ) Journalisten? Ja, er verfolgt jetzt einen Politiker.
 君はあのジャーナリストを知っているか?ああ、彼は今、ある政治家を追っているんだ。
[男性名詞 der Journalist の4格。語尾も少し変わる]
4) Warum widersprichst du ( den ) Plan so heftig? Ich meine, der Plan ist unrealistisch.
 君はどうしてこの計画にそんなに激しく反対するんだ?私が思うに、この計画は非現実的だ。
5) ( Die ) Vorführung beginnt um sechs Uhr. Und um wie viel Uhr endet sie?
 (映画、演劇などの)上演は6時に始まります。それは何時に終わりますか?
[語尾が –ung で終わる名詞は必ず女性名詞]

[3]
1) Der Kongress ( findet ) in Brüssel ( statt ).
 会議はブリュッセルで開催されます。
2) Bitte ( schließen ) Sie die Tür ( ab )!
 ドアを閉めてください。
3) Wann ( fängt ) das Konzert ( an ).
 コンサートはいつ始まりますか?
4) Er ( sieht ) sehr müde ( aus ).
 彼はとても疲れているように見える。
5) Bitte ( schalten ) Sie den Fernseher ( aus )!
 テレビを消してください。


Sprechstunde(20.07.2005)


Prüfung(27.07.2005)


ドイツ語III
第1講第2講第3講第4講第5講第6講第7講第8講第9講第10講第11講第12講第13講


第1講(13.04.2005)  授業の概要。


第2講(20.04.2005)  Lektion 1。
 新しく学ぶことはなんにもない(はず)ですが、動詞 rennen 、warten 、stehen 、heißen 、machen 、fliegen 、reisen などの人称変化がわからない人は教科書S.3、または昨年度の教科書「シュトラーセ」の第1課などを参照してください。
 会話中にある副詞 schon や nur や vielleicht や noch や gleich や endlich は、なくても文法上は支障ありません。しかし、それらがあることで話し手の微妙な感情を表現することができ、会話がなめらかになります。

Auf Deutsch bitte!
1) Wie heißen Sie? Ich heiße Nakamura / Mein Name ist Nakamura.
2) Woher kommen Sie? ich komme aus Japan.
3) Was lernst du? Ich lerne Deutsch.
4) Spielst du gern Fußball? Ja, ich spiele Fußball sehr gern?


第3講(27.04.2005)  Lektion 2。
 Pause machen のように「~する」に相当する適当な動詞が思い当たらない時は、machen を使って何とかすることができます。
 決り文句で Mach schon!「早くしなさい!」とか Mach keine Sorge!「心配するな!」とか [Das] Macht nichts!「気にしないで」などがあります。Was machst du [denn] da? は「そこで何をしてる?」ですが、買い物時に Was macht's? と言えば「それは何をするの?」ではなく「おいくら?」となります。

Auf Deutsch bitte!
1) Hier wohnt ein Mann / Ein Mann wohnt hier.
2) Der Mann heißt Bauer.
 [日本語を直訳して Der Name des Mannes ist Bauer. とは言わない。]
3) Das Auto gehört dem Mann.
4) Aber das Haus gehört dem Bruder des Mannes.
 [『その男性の兄弟』は der Bruder des Mannes だが、その3格の形を作るときは最初の der Bruder を3格にするだけでよい。]
5) Ich schenke dem Vater eine CD.
6) Sie schreibt der Mutter einen Brief.


第4講(11.05.2005)  Lektion 3。
ich habe
wir haben
ich bin
wir sind
du hast
Sie haben
du bist
Sie sind
er/sie/es hat
sie haben
er/sie/es ist
sie sind

Auf Deutsch bitte!
1) Was ist das? Das ist ein Computer.
2) Sind Sie Student/in? Ja, ich bin Student/in. [職業名は冠詞不要。]
3) Wie alt bist du? Ich bin zehn [Jahre alt].
 [この通り How old are you? I am ten [years old]. と語彙も語順もまったく一緒です。]
4) Wo ist die Toilette?
 [ここで eine Toilette にするのは不自然です。聞き手や話し手にとっては『(その場にあるはずの、特定の)トイレ』なので定冠詞を用います。]
5) Ich habe eine gute Idee.
6) Hast du Geschwister? Ja, ich habe einen Bruder und eine Schwester.


第5講(18.05.2005)  Lektion 4。名詞の複数形は、本文と9ページに掲載されたものだけでもおぼえましょう(大まかに① -e 型 ② -en 型 ③ -er 型 の3パターンに分類されています)。複数3格の時の名詞語尾に注意。

Auf Deutsch bitte!
1) Wie viele Kinder haben Sie?
 [この通り How many children...? と出だしの語彙・語順はまったく一緒です。]
2) Ich habe zwei Brüder und drei Töchter.
3) Er sammelt gerne Briefmarken.
 [なぜ『切手』は無冠詞なのか?というと、漠然と『切手』全般をさしているだけで、特定のものをさしているわけではないから。]
4) Ich schenke den Kindern Bücher/ein Buch.
 [複数3格は den Kindern となる。『本』が複数か単数かは場面による。]


第6講(25.05.2005)  Lektion 5。単数2人称と3人称とで語幹(der Stamm)の母音が変わる動詞が出てきます。語尾(die Endung)は規則的です(ただしlesenやhaltenには注意)。
ich spreche
wir sprechen
du sprichst
Sie sprechen
er/sie/es spricht
sie sprechen

ich sehe
wir sehen
du siehst
Sie sehen
er/sie/es sieht
sie sehen

ich fahre
wir fahren
du fährst
Sie fahren
er/sie/es fährt
sie fahren

Auf Deutsch bitte!
1) Ich fahre nach Deutschland, aber er fährt nach Frankreich.
2) Sprichst du Deutsch? Ja, ich spreche ein bisschen Deutsch.
3) Weißt du das schon? Nein, ich weiß noch nicht.
 [Das weiß ich noch nicht.『それは僕まだ知らないなあ』でもよい。]
4) Rufen Sie die Polizei, bitte!
 [『警察』は定冠詞つきで die Polizei に。理由は授業で説明します。]
5) Wiederholen Sie das noch einmel, bitte.
 [『繰り返す』の意味の動詞 wiederholen は分離動詞ではないので Holen Sie...... wieder. とする必要はありません。]


第7講(01.06.2005)  Lektion 6。人称代名詞の格変化がポイントですが、「ひと」の3格を用いる動詞 gehören や gefallen に注意しましょう。

 Wem gehören die Kassetten? Sie gehören mir
  「このカセットは誰に属するか?」→「このカセットは誰のですか?」
  「それらは私に属します」→「それ、僕のです」
 Mir gefällt der Unterricht.
  「私に授業が気に入ります」→「私は授業が気に入っています」

Auf Deutsch bitte!
1) Wem gehört das Fahrrad? Es gehört mir.
2) Wem gehört das Motorrad? Es gehört ihm.
3) Was gefällt euch? Das Computerspiel gefällt uns.
4) Was gefällt Anna? Der Film gefällt ihr.
5) Wem leihst du das Buch?


第8講(08.06.2005)  Lektion 7(少しだけ)。前置詞の格支配については前年度の教科書を参考に。
 Gehen wir an die Donau?
 Gehen wir zum (< zu+dem) Ufer.
 Laufen wir über die Steinerne Brücke?
 Ich stehe gerne auf der Brücke.
 ...von dort über die Stadt.[ dort は副詞なので格を気にする必要なし]
 Die Brucke stammt aus dem Mittelalter.
 Im (< in+dem) Stadtführer steht viel...
 ...einen Pakt mit dem Teufel...
 Die Brücke ist vor dem Dom fertig.[分離動詞 fertigsein が使われている]
 ...bei Gelegenheit...[これは決まり文句なのでそのまま憶えましょう]
 Steigst du mit mir auch auf den Turm?
 Ich wage es trotz deiner Bedenken.[うしろに2格が来る trotz のような前置詞は稀]

Auf Deutsch bitte!
1) Wann sind Sie zu Haus[e]?
2) Ich gehe gleich nach Hause.[家の外で言う場合]
3) Wie lange gehen die Kinder noch zur Schule?
4) Worauf warten Sie? Ich warte auf Peter.
5) Worauf warten Sie? Ich warte auf den Bus.


第9講(15.06.2005)  Lektion 7(続き)。
 本文に warten と erinnern という動詞が出てきます。辞書を引いて調べると、どちらも特定の前置詞を必要とすることがわかります。また erinnern が本来「(もの・ことが)思い出させる」の意味であることにも注意。英語の remind と同じです。

「何を待ってるの?」
→×Was wartest du? でなく ○Worauf wartest du?
 [待つ相手が『ひと』でも『もの』でも wo+r+auf を使います]
「あの像を見ると歴史を思い出す」
→「あの像は歴史を思い出させる」→Die Figur erinnert an die Geschichte
 [『私は歴史を思い出す』なら Ich erinnere mich an die Geschichte. と再帰用法にする]

 Lektion8。
 定冠詞類・不定冠詞類の性・格変化は表を暗記するより例文で理解しましょう。頻度の高いもの(特に1格と4格)から先におぼえるのが効率的です。

定冠詞類
 diese Gebäude und Gärten sind...(複数・1格)
 welches Haus gefällt... dieses oder jenes(中性・1格)
 ...in solchen Häusern(複数・3格 名詞の語尾 "-n" にも注意)
 welchen Weg gehen wir...(男性・4格 この場合は gehen の目的語でなく、場所の副詞句)
 ich gehe... diesen Weg(男性・4格 この場合も gehen の目的語でなく、場所の副詞句)
 welche Uhrzeit haben wir(女性・4格)

不定冠詞類
 meine Lieblingsstrecke führt... (女性・1格)
 ...um ihre Villen(女性・4格)
 ...mit unserem Haus(中性・3格)
 ich finde eure Wohnung...(女性・4格 正確には euere だが、母音はしばしば脱落)
 ...auf deine Uhr(女性・4格)
 deine Mutter erwartet...(女性・1格)

Auf Deutsch bitte!
1) Fährt dieser Bus zum Marktplatz?
2) Welcher Mantel gehört Ihnen/dir? Dieser Mantel gehört mir.
3) Das ist mein Vater, und daneben ist [es] meine Mutter.
4) Er lernt jeden Tag Deutsch. [時・場所の副詞句は4格]


第10講(22.06.2005)  Lektion 8(続き)。
 会話中で注意が必要な表現をいくつかあげておきます。

Meine Lieblingsstrecke führt hier am Ufer entlang.
典型的な無生物主語の構文。「私のお気に入りの道はここで岸のまわりで導く」なんて訳してはいけません。

Ich bin mit unserem Haus sehr zufrieden.
mit ..... zufrieden で「~に満足する」です。

Ich finde eure Wohnung sehr gemütlich.
「○○を見つける」ではありません。「○○を△△だと思う」です。

Welche Uhrzeit haben wir? Wir haben jetzt genau 4 Uhr.
この wir haben の用法は We have (a) heavy snow this winter.「今年は大雪だ」における we have と同じです。日本語訳に出す必要はありません。

Deine Mutter erwartet uns bereits zum Kaffee.
この場合の「待つ」は「warten auf+4格」でなく「erwarten+4格」です。訳にも工夫が必要。「コーヒーを用意してくれている」ぐらいが自然です。
 Lektion 9。

Auf Deutsch bitte!
1) Ich habe viel Zeit, aber keine Zeit.
2) Du hast viel Ziet, aber kein Geld.
3) Kommst du heute nicht? Nein, ich komme heute nicht.[ nicht heute でも可]
4) Kommst du auch heute nicht? Doch, ich komme morgen.
5) Ich frage einen Studenten nach dem Weg.[まず SVO の構文を作り、前置詞句を補う。ein Student の格変化にも注意]


第11講(29.06.2005)  Lektion 10。

Auf Deutsch bitte!
1) Er ist noch jung, aber schon erfolgreich.
2) Er ist nicht mein Chef, sondern mein Kollege.
[ Er sit kein Chef. だと『あいつは上司なんかじゃない!』]
3) Sie lernt fleißig Deutsch, deshalb spricht sie so gut Deutsch.
4) Wenn Sie fertig sind, rufen Sie, bitte.[下線部は後半でもよい]
5) Ich gehe zum Arzt, weil ich Fieber habe.
[下線部は後半でもよいが、その場合 gehe ich zum Arzt. となる]


第12講(06.07.2005)  Lektion 11。

Auf Deutsch bitte!
1) Um wieviel Uhr stehen Sie morgen früh auf?
[主語を適当に補うこと。stehst du や stehen wir でもよい]
2) Wie spricht man das aus?
3) Wo findet das Konzert statt?
[日本語は『開かれる』だが受動態にする必要なし]
4) Wo fährt der Zug nach Regensburg ab?
5) Wissen Sie, wann der Zug abfährt?
[wannで始まる従属節内の語順に注意。主節なら Wann fährt der Zug ab?]


第13講(13.07.2005)  Lektion 12。

Auf Deutsch bitte!
1) Wo kann man hier wechseln?
[wo kann man…? は一般的な規則や習慣を問う時にとても便利な表現]
2) Darf ich fotografieren? [ Kann ich… でもよい]
3) Ich möchte das Paket nach Japan schicken.
4) Ich möchte zum Marktplatz fahren. Wo kann ich aussteigen?
5) Ich will Arzt werden.


Sprechstunde(20.07.2005)


Prüfung(27.07.2005)


ドイツ語II
第1講第2講第3講第4講第5講第6講第7講第8講第9講第10講第11講第12講第13講


第1講(21.09.2005)  授業の概要。


第2講(28.09.2005)  助動詞の変化と用法。
 基本的には英語の will や must や can に近いのですが、語順(特に動詞原形の位置)と意味(特に will と wollen )が違ったりするので、気をつけましょう。
    I can play tennis.
    Ich kann Tennis spielen.
 助動詞の人称変化は表で見るとややこしそうですが
 können > kann  wollen > will  müssen > muss 
であることをまずおぼえて下さい(動詞の中にあるこのような母音を『幹母音』といいます)。あとは du ...st であることを思い出せば単数の人称変化はすぐにできます。
 疑問文にする場合は、助動詞が文の本動詞なのですから、助動詞を文頭に移動させるだけで完成です。主語からうしろはな~んにもしなくていいので、考え過ぎないこと。
      Können Sie mir das Salz geben?
    (英)Could you pass me the salt?

確認しよう(S.41)
[3]
1) ( Darf ) man hier fotografieren? Nein, dazu ( muss ) man eine Erlaubnis haben.
 ここで写真を撮ってもいいですか?いいえ、そのためには許可を取らなければいけません。
2) ( Kannst ) du Auto fahren? Logisch! Ich ( kann ) auch Motorrad fahren.
 君、車の運転できるの?もちろん、バイクも乗れるわよ。
3) ( Soll ) ich das Fenster aufmachen? Danke, aber Vorsicht! Das Glas hat einen Sprung.
 窓を開けましょうか?[aufmachenは分離動詞!]どうも、でも気をつけて。ガラスにひびが入ってるから。
4) ( Möchten ) Sie mitfahren? Ja, ich ( möchte ) auch spazieren fahren.
 あなた、ご一緒しませんか?ええ、私もドライブに行きたいです。
[spazierenは『ぶらぶらする』だが、spazieren gehenなら『(足で)散歩』、spazieren fahrenなら『(車で)ドライブ』 なお、この場合、助動詞はwollenでもよい]


第3講(05.10.2005)  助動詞の話(続き)。指示代名詞の性・数・格変化

確認しよう(S.41)
[2]
1) ( Welche ) Hose ist besser? ( Diese ) Hose ist besser.
 どのズボンが[もっと]いいですか?このズボンがいい。
[Hoseは女性名詞の1格 原級gut>比較級besser>最上級best]
2) Ist ( dieser ) Platz noch frei? Nein, ( diese ) Plätze sind schon besetzt.
 ここまだ空いてますか?いいえ、ここらへんはもう満席ですよ。
[Platzは男性名詞の1格、Plätzeはその複数形の1格]
3) Joggen Sie ( jeden ) Morgen? Ja, ich jogge ( jeden ) Morgen fünf Kilometer.
 毎朝走ってるんですか?ええ、毎朝5キロ走ってます。
[『とき』をあらわす時は4格。Morgenは男性名詞なので、男性4格]
4) Wie oft fahren die Züge? ( Jede ) zehn Minuten.
 列車はどのくらい来ますか?10分おきです。
[これも『とき』をあらわす4格。MinutenはMinuteの複数形なので、複数4格。wie oftは頻度を訊ねる時に用いる]


第4講(12.10.2005)  指示代名詞の話(続き)。名詞の複数形。

確認しよう(S.41)
[1]
 [重要構文;es gibt+4格 ~がある]
1) Wie viele ( Hochschulen ) gibt es in Deutschland?
 ドイツには高等学校がいくつありますか?
 In Deutschland gibt es über 350 ( Hochschulen ).
 ドイツには350以上の高等学校があります。
2) Trägt sie eine Brille? Nein, sie trägt ( Kontaktlinsen ).
 彼女は眼鏡をかけていますか?いいえ、彼女はコンタクトです。
[tragen『運ぶ』>sie trägt ここは『(眼鏡を)かける』の意味]
3) Gibt es ( Büsse ) nach Berlin? Ja, das ist der Bus nach Berlin.
 ベルリン行きのバスはありますか?ええ、これがベルリン行きです。
4) Welche ( Fremdsprachen ) kannst du?
 君はどの外国語ができるの?
 Ich kann drei ( Fremdsprachen ). Englisch, Deutsch und Französisch.
 私は三つの外国語ができます。英語、ドイツ語、フランス語です。

 上にあげたドイツ語の「~がある」の表現について;

    es gibt+名詞の4格

 es は英語の it にあたる非人称主語で、訳しません。gibt は動詞 geben「与える」(英語 give)の3人称単数形です。
 つまり、場所の名詞はこの文では目的語になるので、例えば「机がある」というつもりで
  Es gibt ein Tisch.  というのは間違い。正しくは
  Es gibt einen Tisch. です。


第5講(19.10.2005)  名詞の複数形(もう少し)。

やってみよう(S.42)
 A: Entschuldigung, ich suche ......
   eine Kanne / eine Gabel / einen Löffel / ein Messer / einen Kessel
 B: Hier sind Sie falsch.
   Kannen / Gabeln / Löffel / Messer / Kessel finden Sie im Erdgeschoss.
 A: Kann ich dort auch ...... bekommen?(同上)
 B: Natürlich! ...... gibt es da auch.(同上)

 Kannst du ......
 surfen / reiten / schwimmen / blind schreiben / gut singen / Ski laufen / im Kopf rechnen / Schlittschuh laufen ?
 Ja, ich kann ...... / Nein, ich kann nicht ......(同上)

クイズ(S.43)
1) Polen 2) Malta 3) Luxemburg 4) Prag


第6講(26.10.2005)  名詞の複数形(さらにもう少し)。人称代名詞の格変化。
①「○○に△△を贈る」という形で人称代名詞の3格(間接目的語)の形を練習しましょう。これは「geben 与える」などの動詞でも使えます。
  meine Mutter → Ich schenke ihr einen Pullover.
  meine Vater → Ich schenke ihm einen Pullover.
  meine Eltern → Ich schenke ihnen einen Pullover.
  Sie → Ich schenke Ihnen einen Pullover.
  du → Ich schenke dir einen Pullover.
  ich → Was schenkst du mir?

 贈る「もの」が直接目的語、つまり4格になっていることもお忘れなく。男性名詞は ein Pullover でなく einen Pullover です。

②人称代名詞の格変化には、日本語の「~に」や「~を」がそのままあてはまらないものもあります。helfen「助ける」の例をご覧下さい;
  「私はあなたを助ける」
  ×Ich helfe Sie.
  ◎Ich helfe Ihnen.

 ちなみに、日本語訳を「あなたに手助けする」とすれば、3格の基本的意味「~に」に一致する・・・と言えなくもないですが、そのまま憶えた方が早いと思います。
 また、これを応用すると「私はあなたを助けることができますか?」は
  ×Kann ich Sie helfen?
  ◎Kann ich Ihnen helfen?

となるわけですが、これがドイツ語では「いらっしゃいませ」です。ほら、英語でも "May I help YOU?" でしょ?


第7講(02.11.2005)  人称代名詞の格変化(続)。
③人称代名詞の格変化には、日本語で直訳できないものもあります。ここでは、「○○は△△が気に入っている」のドイツ語による表現を理解しましょう。動詞は gefallen を使います(3人称単数が gefällt となるにも気をつけること)。
 特に注意して欲しいのは、ドイツ語では「△△は○○に気に入っている」と、「もの」が主語(1格)、「ひと」が間接目的語(3格)になっていることです。
  「私はこのセーターが気に入っている」
  ×Ich gefalle diesen Pullover.
  ◎Mir gefällt dieser Pullover.
         [もちろん Dieser Pullover gefällt mir. でもよい。]


第8講(09.11.2005)  前置詞と名詞の格。
 今の英語では to the chirch も through the market place も単純に「前置詞+(冠詞+)名詞」と並べて書くことができます(あくまでも『今の英語では』です!)
 しかしドイツ語では、それぞれの前置詞のうしろに置ける名詞の格が決まっています。したがって英語と同じ感覚で
    zu die Kirche や durch der Marktplaz と書くことはできません。
    zu der Kirche や durch den Marktplaz と書くのが正解です。
      (『 zu+3格』 『 durch+4格』 なお、zu der は融合して zur とするのが普通)

 どの前置詞がどの格を必要とする(『格支配』といいます)かは、ひとつひとつおぼえていくしかないのですが、名詞といっしょに実際の文例でおぼえるのが一番です。また、3格と4格のどちらも使える前置詞がありますが、これには意味の違いがあります。詳しくは後期に説明しますが、ま、とりあえず次の二つの文をよ~く見比べてください。

    Ich bin in dem Haus.( in+3格)「私は家の中にいる」
    Ich gehe in das Haus.( in+4格)「私は家の中へ(入って)行く」

・・・そして今日は何の日?


Der Mauerfall, 09.11.1989 ~ Tag der Deutschen Einheit, 03.10.1990

確認しよう(S.46)
[1]
1) Findest du ( mich ) zu dick? Nein, du bist ganz normal.
 「私、太ったかしら?」「いや、まるっきり普通だよ」
[finden A B 『AをBだと思う』]
2) Soll ich ( Ihnen ) die Tasche tragen? Danke! Das ist sehr nett von ( Ihnen ). または
Soll ich ( dir ) die Tasche tragen? Danke! Das ist sehr nett von ( dir ).
 「私があなたのカバンを持ちましょうか?」
 「ありがとう、どうもご親切に
[3格でも『~の』と訳した方が日本語らしくなる場合がある]
3) Gefällt es dir nicht? Doch, es gefällt ( mir ) sehr gut.
 「君、それが気に入らないの?」「いや、私はとても気に入っているよ」
gefallen+ひと(3格) 『~の気に入る』 直訳不能なので注意]
4) Willst du ( mich ) heiraten? Jochen, ich mag dich sehr. Aber ich möchte noch nicht heiraten.
 「僕と結婚しないか?」
 「ヨッヘン、私あなたがとっても好きよ。でもまだ結婚したくないの」
[ heiraten+4格 『~と結婚する』]
5) Schau mich an und antworte ( mir ) ! Liebst du mich? Steffi, ich denke immer an ( dich ). Ohne ( dich ) kann ich nicht leben.
 「私を見て、私に答えて!私を愛してるの?」
 「シュテフィ、僕はいつも君のことを考えているよ。君なしでは僕は生きていけない」
[antworten+3格 denken an+4格 ohne+4格]

[2]
1) Ich will diesen Sommer ( an ) der Nordseeküste verbringen. Toll! Kann ich mitfahren?
 「今年の夏は北海で過ごすつもりだ」「すごいな!一緒に行ってもいいかい?」
2) Wollen wir zusammen ( ins ) Kino gehen? Es tut mir sehr Leid, aber ich bin schon verabredet.
 「一緒に映画館に行きませんか?」「ごめんなさい、もう約束があるんです」
3) Thomas fragt mich immer ( von ) dir. Wieso? Er mag mich vielleicht.
 「トーマスがいつも君について訊いてくるんだ」「どうして?」「彼はたぶん君が好きなんだよ」
4) Wie kommen Sie ( nach ) Italien? Ich will ( mit ) dem Bus fahren.
 「どうやってイタリアに行くの?」「バスで行くつもりです」
5) Besuchen Sie uns doch mal ( im ) Frühling! Danke, gern!
 「春に一度訪ねておいで」「ありがとう、よろこんで」
6) Am Montag muss ich geschäftlich ( in ) die Schweiz. Und bis wann bleiben Sie ( in ) der Schweiz?
 「月曜日に仕事でスイスに行かなければならないんです」「で、いつまでスイスに滞在するのですか?」
7) Mit wem geht sie ( zur ) Party? Mit Fritz. Jetzt ist sie ganz verrückt ( auf ) ihn
 「彼女は誰とパーティに行くのかな?」「フリッツとだよ。今の彼女ときたらあいつにぞっこんさ」


第9講(16.11.2005)  所有冠詞と形容詞の格変化。
 基本はあくまでも定冠詞の格変化です。
 こちらも参考に⇒形容詞の語尾変化なんて何のためにあるのかしら?と考えている人のために(長いです)


第10講(30.11.2005)  形容詞の格変化(続き)。
 ひたすら練習。そしてお買い物の時によく使う表現も。

確認しよう(S.51)
[1]
1) Was ist ( Ihr ) Sternzeichen? Waage, ( mein ) Tageshoroskop ist ausgezeichnet.
 「あなたの星座は何?」「天秤座よ。私の今日の星占いは最高ね」
 [辞書で性を確認する時は Zeichen や Horoskop で探しましょう]
2) Wer pflegt ( eu[e]re ) Großmutter? ( Uns[e]re ) Mutter pflegt sie alleine.
 「誰があなたたちのおばあちゃんの面倒を見るの?」「私たちの母がひとりでおばあちゃんを見ているのよええっ?
3) Ich möchte ( meine ) Reiseschecks einlösen. ( Ihren ) Ausweis, bitte! Und unterschreiben Sie hier, bitte!
 「トラヴェラーズチェックを換金したいんですが」「身分証明書をお願いします。それからこちらに署名してください」
4) Lena spricht sehr gut Deutsch. Genau, ( ihr ) Deutsch ist perfekt.
 「レナはドイツ語が上手ね」「その通り、彼女のドイツ語は完璧よ」
5) Ist er Deutscher? Nein, er ist ( kein ) Deutscher. Er ist Holländer.
 「あの人、ドイツ人?」「ううん、ドイツ人じゃないわ。オランダ人よ」

[2]
1) Raucht sie viel? Ja, sie ist eine starke Raucherin.
 「彼女はたくさんタバコを吸うの?」「そうよ、ヘビースモーカーなの」
2) Was wünschen Sie? Ich hätte gern leichte Schuhe.
 「何をお求めで?」「軽い靴が欲しいんですが」[die Schuhe ← 男性名詞 der Schuh の複数形]
3) Nächste Woche darf ich das Krankenhaus verlassen. Ich gratuliere Ihnen zu Ihrer guten Besserung!
 「来週[4格]退院だよ」「そりゃよかったね、おめでとう」
 [文中の Gute Besserung! だけで「お大事に!」の意味]
4) Hat sie blondes Haar? Ja, sie hat blondes Haar und blaue Augen.
 「彼女ってブロンドヘアー?」「そうよ、ブロンドで青い目をしているわ」
 [中性名詞 Haar はここでは単数形のままだが、複数形にして blonde Haare ということも多い。後半の Augen は das Auge の複数形]
5) Mit wem spricht er? Der Alte mit dem langen Bart ist ein Schriftsteller aus England. Und die Schöne an seiner Seite ist eine Schauspielerin.
 「彼が話してる人って誰?[直訳;誰と一緒に彼は話しているか]」「あのヒゲの長い老人はイギリスの作家で、その横にいる美人は女優さんだって」
 [der alte Mann → der Alte  die schöne Dame → die Schöne


第11講(07.12.2005)  形容詞の格変化(さらに続き)。
 さらに練習します。

確認しよう(S.56)
[1]
1) Trinkst du gern trockenen Wein? Gerne. Ich trinke ( lieber ) trockenen als süßen.
「ワインは辛口にします?」「ええ喜んで。甘口より辛口の方が好きでね」
2) Magst du Peter? Ja, ich habe ihn gern. Aber ich habe Fritz ( lieber ).
「あなたペーターのこと好き?」「ええ、彼のこと好きよ。でもフリッツの方がもっと好き」
3) Luise, ich habe einen Bärenhunger! Aber Horst, warte noch eine halbe Stunde! Hunger ist der ( beste ) Koch, nicht wahr?
「ルイーゼ、僕もうおなかがペコペコだよ」「あのねえホルスト、もう30分待ってちょうだい。空腹は最良の料理人って言うでしょ」
4) Deutsch ist mein ( stärkstes ) Fach. Ich beneide dich. Deutsch ist mein ( schwächstes ) Fach.
「ドイツ語は私、一番の得意科目なのよ」「うらやましいわ、ドイツ語は一番の苦手科目なのよ」
5) Ist die Zugspitze ( höher ) als der Fuji? Nein, von allen Bergen in Deutschland ist die Zugspitze der ( höchste ). Aber sie ist nicht so hoch wie der Fuji.
「ツークシュピッツェって富士山よりも高い?」「いいや、ドイツの山でならツークシュピッツェは最高峰だけど、富士山ほどではないよ」

[2]
1) Ist das deine ( erste ) Liebe? Ja, das ist meine ( erste ) Liebe.
「あれが君の初恋の人?」「ええ、あれが私の初恋の人」
2) Nennen Sie bitte den ( einundzwanzigsten ) Buchstaben des Alphabets! Der letzte ist Z. Vor Z ist Y, und …
「アルファベートの21番目を答えなさい」「最後がツェットでしょ、ツェットの前がユプスィロンで、それから・・・」
3) Ist der Junge mit den Locken Ihr Sohn? Ja, er ist mein ( dritter ) Sohn.
「あのカーリーヘアの若造、あんたの息子さん?」「ええ、うちの三男です」
4) Welches Datum haben wir heute? Heute ist der ( achte ) April.
「今日は何日?」「今日は四月八日よ」
5) Ist Hamburg die größte Stadt in Deutschland? Nein, die größte ist Berlin. Hamburg ist die ( zweite ) größte.
「ハンブルクはドイツ最大の都市ですか?」「いいえ、最大はベルリンです。ハンブルクは二番目ですよ」


第12講(14.12.2005)
 教科書のかわりにドイツ語版“Kikis kleiner Lieferservice”などを見ながら、これまでの文法項目の巧妙なおさらい(Stollen あります)。
 


der Christstollen(写真をクリックすると通販のページへ)

Fröhliche Weihnachten und ein Glückliches Neues Jahr!
Froue Weihnachdn und a Froos Neis Jōr!
¡Feliz Navidad y Próspero Año Nuevo!
Joyeux Noël et Bonne Année!
annum novum faustum felicem!

[上から 標準ドイツ語、バイエルン方言、スペイン語、フランス語、ラテン語]


第13講(11.01.2006)  Lektion 9 の残り。これで本年度の内容は終了。
 残った項目(再帰代名詞,現在完了形,過去形,受動態など)は、次年度に新しい教科書で学びます。次は各自CDかDVDが付いてくる予定なので、お楽しみに。
じゃあ現在の教科書はもういらないかって?いいえ、文法の確認に必要なので捨てずにおいてください(授業に持参すれば、なお結構)。


Sprechstunde(18.01.2006)


Prüfung(25.01.2006)


ドイツ語IV
第1講第2講第3講第4講第5講第6講第7講第8講第9講第10講第11講第12講第13講


第1講(21.09.2005)  授業の概要。


第2講(28.09.2005)  Lektion 13。
 非人称の es を用いた例文。時間を問う表現は前期にも出ていたはずなので、確認しましょう。

Auf Deutsch bitte!
1) Was wollen Sie in den Somemrferien machen?
2) In den Sommerferien will ich ans Meer fahren.
3) Jetzt regnet [es] nicht mehr.
[Es regnet jetzt nicht mehr.でもよいが、『今は』で始めると上のようになる。この時 es は省略されることが普通]
4) Es gibt fünf Schulen in der Stadt.
[この der Stadt は3格。理由がわからない場合は前期の内容を復習すること]
5) Wie viel Uhr ist es jetzt? Es ist sieben Uhr.
[dennを入れた解答が多かったが、Wie viel Uhr ist es denn?はひと通り会話した後に『ところで何時?』『そういえば何時?』という感じの表現。またEs ist schon sieben Uhr.とした解答も多かったが、『7時ですよ』と『もう7時ですよ』は厳密には同じではない。語の意味をよく確かめずにテキストの文をそのまま書いてはいけません]


第3講(05.10.2005)  Lektion 14。
 形容詞の格変化。基本はあくまでも定冠詞の格変化です。
 こちらも参考に↓
  形容詞の語尾変化なんて何のためにあるのかしら?と考えている人のために

Auf Deutsch bitte!
1) Das sit eine sehr alte Kirche.(不定冠詞+形容詞+名詞 女性1格)
[副詞sehrは冠詞と形容詞の中に入れてよい]
2) Der rote Rock gefällt ihr nicht besonders.(定冠詞+形容詞+名詞 男性1格)
[動詞gefallen+3格の使い方を復習しておきましょう]
3) Heute ist schönes Wetter.(形容詞+名詞 中性1格)
4) Anna arbeitet immer mit dem neuen Computer.(定冠詞+形容詞+名詞 男性3格)
[arbeitenの単数3人称はarbeit-etです]
5) Wir wünschen Ihnen eine gute Reise.(不定冠詞+形容詞+名詞 女性4格)


第4講(12.10.2005)  Lektion 15。
 形容詞の比較級。不規則なものがあるのは英語と同じです。

Auf Deutsch bitte!
1) Die Donau ist länger als der Rhein.[比較級+als ~]
2) Hans ist zwei Jahre älter als Peter.[比較級+als ~]
3) Heute ist [es] nicht so warm wie gestern.[so+形容詞+wie ~ の否定]
4) Die Zugspitze ist der höchste Berg in Deutschland.[定冠詞+最高級+名詞]
5) Das Wichtigste ist, dass du gesund bleibst.[左の会話文の20~21行目、アキコのせりふにほとんど同じ表現があります]


第5講(19.10.2005)  Lektion 16。
 動詞の再帰( das Reflexiv )用法。まずは英語の復習をしましょう;

たとえば英語でも「私はびっくりした」は I surprised... ではなく I was surprised... と受動態で表現します。なぜなら、動詞 surprise は「○○がびっくりする」のではなく「△△が○○をびっくりさせる」という意味の他動詞だからです。つまり、「びっくりする」と自動詞的にするには受動態にする他ないのです。これは interest「○○に興味を起こさせる」でも同じです。
また「転んで怪我をした」と英語で表現する場合、I fell down and hurt myself. と oneself をともなって「自分自身を傷つける」→「傷つく」とします。似たような表現が可能な動詞に seat や give や revenge や behave などがあります(英和辞典で確認しましょう)。

 ドイツ語ではこの②と同様、他動詞的な意味しか持たない動詞があり、「自分自身」にあたる代名詞(再帰代名詞)を目的語にして表現します。たとえば freuen は「△△が○○を喜ばせる」なので、「私は喜ぶ」とか「私はうれしい」は
     Ich freue.
では不充分。「私が私自身を喜ばす」で
     Ich freue mich.
とします。こういう動詞を再帰動詞といいます。以下同様に
     Du freust dich. 君は喜ぶ
     Er freut ihn. 彼は喜ぶ
     Sie freut sie. 彼女は喜ぶ
     Wir freuen uns. 我々は喜ぶ
     Sie freuen Sie. あなた[たち]は喜ぶ
               …
 …実は、上の文は少し間違っています。主語が er や sie や Sie の時の再帰代名詞は sich です。ここだけは注意しましょう(だから辞書で再帰動詞を引くと、例文はたいてい sich と共に書かれてます。丸写ししないように)。というわけで正解はこうです;
     Du freust dich. 君は喜ぶ
     Er freut sich. 彼は喜ぶ
     Sie freut sich. 彼女は喜ぶ
     Wir freuen uns. 我々は喜ぶ
     Sie freuen sich. あなた[たち]は喜ぶ

    ※発展その一 再帰代名詞はたいていの場合4格ですが、動詞の種類によっては3格になるものがあります。こういう動詞は辞書を引くと sich3 ansehen のように示してあります(その他は、例えば上にあげた『うれしい』なら sich4 freuen )。例;Ich will mir das Haus ansehen.「その家を見たい」
    ※発展その二 再帰表現は日本語話者には馴染みにくいかもしれませんが、ヨーロッパの言語ではごく普通の用法です。
     特に、フランス語やイタリア語やスペイン語など、ラテン系の言語ではきわめて頻繁に使われます。この辺りのことばに興味がある人は、よ~く慣れておく必要があります。たとえば「手を洗う」は;
         (英語)    Peter washes his hands. / Peter washes himself. ピーターは手を洗う。
         (ドイツ語)  Peter wäscht sich die Hände.  ぺーターは手を洗う。
         (フランス語) Pierre se lave les mains. ピエールは手を洗う。
         (イタリア語) Pietro si lava le mani. ピエトロは手を洗う。
         (スペイン語) Pedro se lava las manos. ペドロは手を洗う。
     緑色が動詞「洗う」赤色が再帰代名詞青色が「手(複数形)」です。いずれも直訳すると「彼は彼自身においてその手を洗う」とでも言うしかありませんが、これが普通なのです。

Auf Deutsch bitte!
1) Bitte setzen Sie sich!
2) Du musst dich beeilen.
3) Ich interessire mich für klassische Musik.
4) Wir freuen uns auf Weihnachten.
5) Die Gäste haben sich freundlich begrüßt. [sich begrüßen の現在完了形は haben …… sich begrüßt]


第6講(26.10.2005)  Lektion 17。
 今週と来週の二回にわたって、ドイツ語の「過去」の表現を学びます。動詞の過去形。
 まずは過去形の話。不規則なものが多いのは英語と同じです。決定的に違うのは;
    ●過去形もまた人称変化する

ということだけです。
 なお、英語に興味がある人はドイツ語動詞の「母音交替」の傾向が英語と似ていることに気付いていただきたい(全部ではないが)。
 例;(英)come ― came ― come  (独)kommen ― kam ― gekommen
   (英)give ― gave ― given   (独)geben ― gab ― gegeben
 授業で説明したように、ドイツ語では現在完了形で「過去」を表現することが普通なので、基本的に過去形は英語の時ほど頻繁には使われません(ドイツ人でさえ、過去形を間違えることがあります)。ただし① sein や haben や助動詞では過去形がよく使われます。また②小説や物語(つまり現在と完全に切り離された『過去』)、あるいは新聞記事などでも過去形は好んで用いられますし、方言や年代によっても差があるようです。一般動詞の場合、外国人である我々は差し当たり現在完了形を使うのが無難です。

Auf Deutsch bitte!
(参考のため、現在形の文を最初に示します)
1) Sind Sie jetzt im Ausland? Ja, ich bin jetzt in Deutschland.
Waren Sie schon einmal im Ausland? Ja, ich war einmal in Deutschland.
2) Heute ist er krank. Er hat auch Fieber.
⇒ Gestern war er krank. Er hatte auch Fieber.
3) Nach dem Abendessen macht sie einen Spaziergang.
⇒ Nach dem Abendessen machte sie einen Spaziergang.
4) Er nimmt ein Taxi und fährt weg.
⇒ Er nahm ein Taxi und fuhr weg.


第7講(02.11.2005)  Lektion 18。
 ドイツ語の現在完了形。まず、動詞の過去分詞が必要です。
 ドイツ語の動詞の過去分詞はあらゆる点で英語のそれと同じです。つまり;
  ①「完了」と「受動態」の文をつくるのに使う
  ②規則変化動詞の過去分詞は「ge-語幹-t
  ③不規則なものもある
     lernen → gelernt[規則変化]
     kommen → gekommen[やや規則変化]
     fahren → gefahren[やや規則変化]
     sein → gewesen[まるっきり不規則]
     haben → gehabt[規則変化]

 ところで、分離動詞 zurück|kommen の場合はどうなるかというと、実は kommen の変化とまったく同じです;

  zurück|kommen → zurück|gekommen

 ただし besuchen などは一見すると分離動詞のようですが、実はそうではない(○Ich besuche Deutschland. であって ×Ich suche Deutschland be. ではない)ので、過去分詞も異なります;

  besuchen → besucht

 これを使って現在完了の文を作ってみましょう。英語の完了形は「have+過去分詞」ですが、ドイツ語でもたいてい・・・・haben過去分詞」です。

    Renate lernt Deutsch in der Schule.
    → Renate hat Deutsch in der Schule gelernt.

 なぜ「たいてい」なのか?実は、次のような動詞では「sein+過去分詞」だからです。

 sein( > gewesen )
 gehen( > gegangen )
 kommen( > gekommen )
 fahren( > gefahren )
 steigen( > gestiegen )
 .....

    Renate fährt nach Deutschland.
    → Renate ist nach Deutschland gefahren.

とこのように「移動」「変化」「状態」などをあらわす基本動詞では haben を使いません。実際の使用頻度が高い(しかも過去形・過去分詞の変化はどれも不規則な)ものばかりです。例文で使いながらおぼえましょう。
 もう一度、動詞の過去形と過去分詞の作り方をまとめておきましょう;

     規則動詞 lernen  → gelernt
     分離動詞 ankommen → angekommen
    非分離動詞 besuchen → besucht [ ge- はつけないのでくれぐれも注意!]
    -ieren型  studieren → studiert[上に同じ]

 ともあれ、今回をもって皆さんは「いま」や「これから」だけでなく、「きのう」や「けさ」や「汚れを知らない子どもの頃」のことをドイツ語で他人に説明できるようになるのです。

Auf Deutsch bitte!
( 1) から 4) までは、参考のため現在形の文を最初に示します)
1) Ich lerne jetzt Deutsch..
⇒ Ich habe schon zwei Jahre Deutsch gelernt.
2) Sie schreibt mir einen Brief.
⇒ Sie hat mir einen Brief geschrieben.
3) Sind Sie jetzt in Wien? Nein, Ich bin noch nie dort.
Sind Sie schon einmal in Wien gewesen? Nein, Ich bin noch nie dort gewesen.
4) Heute Abend kommt er um elf Uhr nach Hause.
⇒ Gestern Abend ist er um elf Uhr nach Hause gekommen.
5) Sie hatte rote Augen. Sie hatte geweint.


第8講(09.11.2005)  Lektion 19。
 ドイツ語の未来完了形と助動詞の過去形・現在完了形・・・ですが、もっと会話に役立つ表現がテクスト中にありますので、授業で紹介します。

Auf Deutsch bitte!
1) In zwei Stunden habe ich den Brief schon geschrieben.(現在完了)
⇒ In zwei Stunden werde ich den Brief schon geschrieben haben.(未来完了)
2) Morgen um diese Zeit ist die Maschine schon in Frankfurt gelandet.(現在完了)
⇒ Morgen um diese Zeit wird die Maschine schon in Frankfurt gelandet sein.(未来完了)
3) Leider kann ich nicht eher kommen.(現在形)
⇒ Leider konnte ich nicht eher kommen.(過去形)
4) Leider habe ich nicht eher kommen können.(現在完了形)

・・・und was geschah (< geschehen ) heute genau vor 16 Jahren?


"… das tritt nach meiner Kenntnis… ist das sofort, unverzüglich…"(Günter Schabowski, Berlin, am 09.11.1989)


第9講(16.11.2005)  Lektion 20。
 zu不定詞の用法。基本的な意味は英語のto不定詞と同じです。違うのは次の二点;
①「zu+原形」は句全体の最後。その結果、主な動詞が文末に移動するため(あくまでも偶然だが)語順が日本語のそれに近くなる。
②主節と不定詞句をコンマ( , )で区切ること。
 Ich gehe ins Kino.
 「映画館へ行く
        ↓
 Ich habe Zeit, ins Kino zu gehen.
 「映画館へ行くための)時間がある」

 難しい?いえいえ、英語の不定詞句よりも判別しやすいはずです。ただし、分離動詞の場合には書き方に注意が必要です。

Auf Deutsch bitte!
1) Anna hat vor, ime nächsten Monat umzuziehen.
2) Er scheint gar nicht zu verstehen.
3) Du brauchst nicht anzurufen.
4) Es ist nicht leicht, die Aufgabe zu lösen.
5) Er fährt nach Deutschland, um Geschichte zu studieren.


第10講(30.11.2005)  Lektion 21。
 受動態。英語では「be+過去分詞」ですが、ドイツ語では基本的に「werden+過去分詞」です。werdenの人称変化は若干不規則なので、教科書の表で確認すること;
  Das Kaufhaus wird um 10 Uhr geöffnet.
   「デパートは10時に開店します」( geöffnet < öffnen『開ける』)

 さらに、英語と同じ感覚で「sein+過去分詞」にすると、少々意味が変わります;
  Das Kaufhaus ist von 10 bis 19 Uhr geöffnet.
   「デパートは10時から19時まで開店しています」(状態受動)

 ただし、ドイツ語の受動態は英語ほどには頻繁に使用されません。まずは文中で「werden(または sein )+過去分詞」の構造を見抜いて「あ、これは受動態の構文だ」とわかるようになること、そして、それを自然な日本語に訳せるようになることです。

Auf Deutsch bitte! 1) In Deutschland wird Deutsch gesprochen. 2) Mona Lisa wurde von Leonardo da Vinci gemalt. 3) Die Berliner Mauer ist im Jahre 1989 abgerissen worden. [現在形は Die Berliner Mauer wird im Jahre 1989 abgerissen.] 4) Der Fernseher muss repariert werden. 5) Am Wochenende wird nicht gearbeitet. [能動態は Am Wochenende arbeite ich nicht. など]


第11講(07.12.2005)  Lektion 22。
 ドイツ語の関係代名詞。

Auf Deutsch bitte!
1) Das ist das beste Buch, das ich je gelesen habe.
2) Das ist das Auto, mit dem ich durch Deutschland gereist habe.
3) Das ist alles, was ich jetzt sagen kann.
4) Siehst du die Frau dort? Ja, die kenne ich doch!


第12講(14.12.2005)
 “RTL Samstagnacht”“Kikis Kleiner Lieferservice”“MS Gundam Seed”など鑑賞(Stollen と Lebkuchen あります)。ついでに次回予定の接続法を少しだけ学びます。
 


der Christstollen(写真をクリックすると通販のページへ)

Fröhliche Weihnachten und ein Glückliches Neues Jahr!
Froue Weihnachdn und a Froos Neis Jōr!
¡Feliz Navidad y Próspero Año Nuevo!
Joyeux Noël et Bonne Année!
annum novum faustum felicem!

[上から 標準ドイツ語、バイエルン方言、スペイン語、フランス語、ラテン語]


第13講(11.01.2006)  Lektion 23 と Lektion 24。
 ドイツ語の接続法。これは英語で言えば動詞の仮定法や間接話法ですが、ドイツ語(というかほとんどの欧州言語)では別の語形変化をします

Auf Deutsch bitte! 23
1) Er sagt, er habe keine Zeit.
2) Sie hat uns erklärt, es sei gar nicht nötig gewesen.
3) Er hat behauptet, er kenne die Frau nicht.
4) Der Arzt hat mir gesagt, ich solle noch mehr Gemüse essen.

Auf Deutsch bitte! 24
[前後を入れ替えてもよいが、語順に注意 ⇒ S.21]
1) Wenn ich noch mehr Geld hätte, würde ich ein Auto kaufen.
2) Wenn ich noch mehr Geld gehabt hätte, würde ich ein Auto gekauft haben.
3) Wenn du mitkommen könntest, wäre es schön.
4) Wenn Sie mir hülfen, wäre es mir sehr dankbar.
[ Wenn Sie mir helfen könnten, würde es mir sehr dankbar sein. なども可]


Sprechstunde(18.01.2006)


Prüfung(25.01.2006)


(1998年度講義概要 はありません)

1999年度講義概要
2000年度講義概要
  2000年度期末試験
2001年度講義概要
  2001年度期末試験
2002年度講義概要
  2002年度期末試験
2003年度講義概要
  2003年度期末試験
2004年度講義概要
  2004年度期末試験