旅行先のニュースちょっとだけ
*今アルバニアではArdit Gjebrea率いるユニット「Projekt Jon」の曲が大ヒット。アルバニアの民俗音楽に現代風テイストを加えた曲風は世代を超えて受けたようです。なお、最近アルバニアにいらっしゃた方々には「テレビの宝くじCMのテーマ曲」でおなじみでしょう。初コンサートにはあの(?)ガゼボもいたとか。
*11月13日のアルバニアは、今年3月28日にヴロラで起きた「オトラント」号沈没事件の犠牲者を追悼し、全土が喪に服する一日となりました。この事件については、後日あらためて紹介します。
*ファトス・ナノ首相がギリシアでセルビア(新ユーゴスラヴィア)のミロシェヴィチ大統領と会談。
*先月から今月にかけて民主同盟党(Partia Aleanca Demokratike)、共和党(Partia Republikane)の党大会が立て続けに行われました。前者は現社会党政権と連立を組む中道左派政党。また後者は民主党に次ぐ有力中道右派政党の一つですが、今回は作家としても著名なサブリ・ゴド(Sabri Godo)氏が、結党以来続けてきた党首職を辞任、ちょっとした話題に。
*など、など
*マケドニア生まれのアルバニア人であるマザー・テレサ(Nënë Tereza)が死亡して、アルバニア各紙は追悼記事を掲載しています。ところで、同時期のヴェネチア映画祭を報じる記事では、監督作品「花火」で受賞した北野武(またはビートたけし)の名前がTakishi Kitanaとなっていました(Dita informacion 07.09.1997)。
*8月3日付のアルバニア共和党(中道右派)機関紙「Republika」が、7月2日現在の新聞発行部数を紹介しています。
それによると、1位は独立系紙「Koha Jonë」で40530部、2位は「Republika」で26500部、3位は社会党機関紙「Zëri i Popullit」で17300部。4位は独立系紙(ただし民主党寄り)「Albania」で6500部、5位はバリ(イタリア)の新聞「Gazzetta del Mezzogiorno」と共同で発行されている独立系紙「Gazeta Shqiptare」で6310部。そして6位は民主党機関紙「Rilindja Demokratike」で3500部、だそうです。
*ピェタル・アルブノリ(Pjetër Arbnori)前人民議会議長が現政権を批判して20日頃よりハンガーストライキに入っています(医師により一時中断、現在は再開)。メディア法改定案をめぐる民主党(前与党)と社会党(現与党)との確執が背景にある模様です。各派メディアの対応は様々で、最初の頃はこれをまったく取り上げていないものもありました。民主党が自らの陣営に近いアルブノリ氏のハンストを社会党批判に利用しているという見方、氏の「スタンドプレー」だとして冷淡な見方をする向きもあります。
アルブノリ氏は反体制知識人として労働党政権時代を収容所で過ごし、1991年釈放後、民主党政権の下で人民議会議長を務めていました。作家でもあり、昨年は収容所生活を題材にした「見知らぬ女」「ゲッベルスの死」が刊行されています。
*アレクサンダル・メクシ(Aleksandër Meksi)前首相が独立系紙「Koha Jonë」でベリシャ時代の民主党を批判。また民主党の有志20名余がベリシャ批判の共同声明を出したという情報もあり。
*内務省と国防省は、流出した銃火器類の当局に対する引き渡し期限を9月末までとし、それ以降の所持者は処罰する方針を決めました。
*アルバニアあて郵便物の引き受け業務停止は既に8月13日に解除されています。詳しくは最寄りの郵便局まで。
*アルバニアの独立系日刊紙「Koha Jonë(我らの時代)」は、アルバニアで発行を再開しています。ホームページ http://www.oneworld.org/news/reports/kohajone/ では現在 ALBANIAN TRIBUNE が掲載されています。英語で読めるアルバニア情報です。ご利用下さい。
*アルバニア国内にはこれまでラジオ局が国営「Radio Tirana」一局しかありませんでしたが、最近、独立系ラジオ局「Radio Koha(時代)」「Radio Ime(私のラジオ)」が開局しました。周波数はそれぞれFM98.10MHz、FM105.4MHzです。現地に行ったら聴きましょう!
*1997年6月29日の総選挙他に関する最新情報をお知らせします。新閣僚名簿もあります。
*総選挙後召集された人民議会で、アルバニア国内の非常事態令は正式に解除されました。
*社会党のレヂェプ・メイダニ(Rexhep Mejdani)が新大統領に選ばれました。
アルバニア、悲劇の日々の記録(1997年1月16日から6月4日まで) 現地紙からの記事の翻訳です。