右派の反発
社会党内では4日の人民議会を前にして、イリル・メタIlir Meta新政権の政策案を巡る党内調整が2日にも行われる見込み。党内には、閣僚ポストの配分に関する不満が存在する。一方、民主党を中心とする右派の会派「民主主義のための同盟Bashkimi per Demokraci」はスカンデルベウ広場での大規模な抗議集会を呼びかけており、共和党も新政権への反対を表明している。
(ATSh 99.11.01)
新政権信任投票は4日
人民議会事務局は1日に会合を開き、今後2週間の議事日程を話し合った。この中で、イリル・メタIlir Metaを首班とする新内閣の信任投票は、4日に行われる見通しとなった
(ATSh 99.11.01)
信任投票延期を要請
野党右派の議員から、新政権の信任投票を先送りするべきだとする意見が出て来た。民主党のアレクサンダル・メクスィAleksander Meksiと合法党のスパルタク・ンジェラSpartak Ngjelaは人民議会に事務局に対し、メタ新政権の政策案を充分な時間をかけて吟味するために信任投票を2~3日延期するべきだ、との要請を行った。議会はこれを受け入れた模様。
(ATSh 99.11.01)
総大主教 アルバニアへ
東方正教会の総大主教(Patriarku Ekumenik)ヴァルソロメウI世Vartholomeu Iは2日アルバニアに到着し、イリル・メタIlir Meta新首相、レヂェプ・メイダニRexhep Mejdani大統領、スカンデル・ジヌシSkender Gjinushi人民議会議長らと会見した。総大主教はアルバニア政府の独立派正教会及び他宗教への支援に感謝すると共に、メタ首相に対し、[東方正教会の拠点の一で、総大主教の居所である]イスタンブールへの招待を申し出た。
(ATSh 99.11.02)
30万難民に朗報?
ギリシアに不法滞在する30万人以上のアルバニア人難民について、ギリシア政府は移民法を早期に改正し、全ての不法滞在者が外務省移民局で滞在申請を行える様にする方向へ動いている。改正措置により、むしろ周辺国からの流入に一定の歯止めを掛ける狙いもあると見られる。
ちなみに1998年の場合、ギリシア労働省の担当部局に正式登録された難民は373196人で、その内18万人以上がアルバニア人。また公式数値によれば、ギリシアに不法滞在する難民の約60%がアルバニア人である。
(ATSh 99.11.05)
人民議会始まる
イリル・メタIlir Meta政権誕生から最初の人民議会の議事が11月5日に開始された。与党・社会党と連立会派「国家のための同盟Aleanca per Shtetin」を代表して社会党のファトス・ナノFatos Nano党首が演説を行い、安定のための条約Pakti i Stabilitetitの路線に則って、アルバニアの欧州型発展を継続すると述べた。
これに対し、野党・中道右派E Djathta e Qendresを代表して演説に立った民主党議員団々長のイェミン・ジャナJemin Gjanaは、[バシュキム・フィノBashkim Fino、ファトス・ナノFatos Nano、パンデリ・マイコPandeli Majkoに次ぐ、社会党主導による]4度目の内閣成立は社会党による失政の帰結である、と断言し、総選挙の実施を求める民主党の方針を再度強調した。演説後、同議員は「このような議会に留まり得るのは民主党の中でも『穏健派』ぐらいなものだ」と議会を退場した。しかし議事は進行し、終了後に内閣信任投票が実施される予定。
(ATSh 99.11.05)
メタ内閣正式発足
人民議会では11日5日午後にイリル・メタIlir Metaを首班とする内閣の信任投票が行われ、賛成109票・反対0票で同内閣は正式に承認された。野党の右派諸政党は投票に加わらなかった。
(ATSh 99.11.05)
コソヴォのアルバニア人警官 襲撃される
ミトロヴィツァMitroviceでパトロールにあたっていた警官2名が、同市内のセルビア人居住地域で60人から100人のセルビア人住民に囲まれ、殴られる等の襲撃を受けた。警官の1人はアルバニア人女性警官。もう1人は国連から派遣された警官で、ピストルを所持していた。ミトロヴィツァは現在、セルビア人居住地域とアルバニア人居住地域に分割・支配された状態に陥っている。
事件当日、コソヴォ全土に展開していた173人のアルバニア人警官の内、大半がコソヴォでの任務は始めてであった。国連のロズゴヴォナDaniela Rozgonova担当官は、充分な準備もなく性急に警官を展開した結果この様な事件が起こってしまったことを認め、19週間の実地訓練の後に然るべき武装をさせるべきであった、と述べた。
(Shekulli 99.11.05)
メタ首相 訪伊
地方自治憲章 批准
ゾグI世に終身刑求刑
合法党 ゾグ終身刑に反発
地方自治憲章批准に対する野党の反応
死刑廃止論争
入国拒否7名
14名釈放
図書館50%消失
中央選管 EUに協力要請
ドゥラス人口倍増
死刑か終身刑か
ティラナ対プリシュティナ(ただしサッカー)
離婚率増大
TVリポーター御難
アルバニア人も「たすける側」にまわるという話
ビル、コソヴォに来る
ベオグラード反発
イリル・メタIlir Meta首相は10日午後、首相になって初めての外訪地であるイタリアで、ダレーマMassimo d'Alema首相と会談・記者会見に臨んだ。
またスパルタク・ポチSpartak Poci内相、ゼフ・プレチZef Preci経済・民営化相もイタリア側閣僚と会談した他、パスカル・ミロPaskal Milo外相とプレチ・ゾガイPrec Zogaj国務相ministri i shtetitが同行した。
(ATSh 99.11.10)
民間雇用法令 採択
11日の人民議会は「民間雇用に関する諸権利を守り、安定かつ効果的な雇用サーヴィスを生み出す」ために専門機関「民間サーヴィスkomisioni i sherbimit civil」の設立を含む「民間雇用法令statusi e nepunesit civil」を採決した。
[野党の反応については後述]
(ATSh 99.11.11)
11日朝の人民議会では「EUの『地方自治憲章karta e autonomise lokale』批准に関する法律」と「対人地雷の使用・所有・製造・搬送を禁じる法律」の各案が議論の後、承認された。バシュキム・フィノBashkim Fino自治相が提案理由を説明し、閣僚評議会[内閣]による98年の憲章調印以後、政府が一貫して地方自治の強化と脱中央集権化への改革を進めてきたこと、それらは改正共和国憲法で保証されているのみならず、連立政権の主要政治課題であり続けたことを強調した。
また対人地雷に関する法案についても、その重要性をめぐる説明が行われた。
[野党の反応については後述]
(ATSh 99.11.11)
ティラナの検察庁は10日、アルバニアの「王位継承者」レカ・ゾグI世(58)に対して、97年7月29日の総選挙の後「武装蜂起によって立憲体制の転覆を組織した罪」により、本人欠席の状態で「終身刑」を求刑した。1998年5月6日の法廷に提出された証拠資料(ヴィデオテープ2本含む)、及び証人として出廷した60名の証言によれば、ゾグI世は97年7月3日、軍服を身に着けてスカンデルベウ広場で違法に集会を開き、集会後、王制支持者と共に中央選管事務所前に集合。支持者らは[王制復活の是非を問う]国民投票での勝利を主張して気勢を挙げ、その際武器を使用し、市民1名を殺傷したもの。
ゾグI世本人は南アフリカに在住。武器の不法所持容疑で南アフリカ警察に逮捕、自宅拘禁されたことがある。
(ATSh 99.11.11)
検察庁が10日の裁判でゾグI世に終身刑を求刑したことについて、王党派で知られる右派政党、合法運動党(PLL)は11日、これは「政治的判決」であると抗議した。エケレム・スパヒアEkerem Spahia党首は「ゾグI世のアルバニア帰国に対する妨害というばかりでなく、合法運動に対する全面的な攻撃である」と述べている。
(ATSh 99.11.11)
民間雇用法令に対する野党の反応
11日に採択された「民間雇用法令statusi e nepunesit civil」の投票に、民主党は加わっていない。イェミン・ジャナJemin Gjana副党首は、96年[つまり民主党政権時代]に制定された「アルバニアの民間サーヴィスに関する法律」に基づいた「民間雇用法令」が97~99年の期間にも実行されていないのに、それを途中で放り出すような新しい法令には賛成できない、と主張している。
(Shekulli 99.11.12)
11日に承認されたEU地方自治憲章への批准について、野党は概ね好意的である。前人民議会スポークスマンで民主党のピェタル・アルブノリPjeter Arbnoriは「アルバニアにおける地方自治確立への確かな一歩」と評価している。
「これまでは、自治を語る一方で、所轄部門が地方行政の自立を妨げるという傾向があった。法や慣習をもて遊ぶのは誰にとっても利益にならない。あってはならないことだと思う」
一方でアルブノリは、地方自治体における資金不足の問題に触れ、「法が地方自治に対する金銭面の支援を怠らなければ、自治の一部でも達成されたと言えるだろう」と語った。
(Shekulli 99.11.12)
アルバニアの憲法裁判所は、死刑制度の廃止を決定するか否かについて決断を下そうとしている。欧州理事会の設定した期限まで50日を切り、アルバニア国内の政界・法曹界で論争となっているのみならず、欧州各国からも注目を集めている。しかも目下サランダSarandeで進行中の刑事裁判が、論争を一層複雑なものにしている。
サランダのフラムル・ラコFlamur Rakoは、殺人・強姦・誘拐の罪で起訴され、銃殺刑の判決を受けたが、高等裁へ控訴。憲法裁判所が違憲性の有無に関する検討に入った。ところがこれが重大な政治問題となる。
アルバニアは1995年から欧州理事会の一員となっている[原語Keshilli i Europesは『European Council 欧州理事会(EU首脳会議)』の直訳と思われるが、別の国際機関『Council of Europe 欧州審議会』と混同されている可能性もある。乞御注意]が、加盟調印文書では加盟国に「死刑の廃止」が求められているのである。欧州人権憲章も、死刑の無条件撤廃を盛り込んでいる。評議会が設定した最終期限(99年12月26日)を過ぎても死刑制度廃止が実現されない場合、アルバニアのEU正式加盟も危ぶまれることになる。
アルバニア右翼連合(DBSh)を中心とする勢力は断固死刑執行を主張するが、中道右派の共和党(PR)は、国民投票で是非を問うべきとする運動を展開している。
フェヒミ・アブディウFehmi Abdiu憲法裁判所長官によれば、同裁判所で検討会議が始まったが、関心の高い参加者は少ない。国民投票の実施に関しては「法による人命の保証」に関連する共和国憲法15条1項、17条2項、及び21条の適用が考えられる。また「国際法に対する国内司法の整合性」と「調印各国による尊重」を明確に規定した憲法122条の存在もある。以上の事実は、アルバニアがEUとの関係を維持しなければならないことを示唆しているわけだが、実は1995年以来アルバニア国内では20人以上が処刑されているのである。
(Shekulli 99.11.12)
11日、リナス国際空港の入国管理局で外国人7名が入国を拒否された。内訳はトルコ人5名、ルーマニア人1名、ブルガリア人1名。ルーマニア人とブルガリア人はヴィザを所持していなかった。トルコ人は通関可能な金額を所持しておらず、うち2名は乗ってきた飛行機で直ちに送還された。
現在、ルーマニアとブルガリアの市民はアルバニア入国に際してヴィザが必要。一方、トルコ市民は国内滞在に必要とされる一定の金額を所持し、税関で所定の額を支払えば通関できる。
(ATSh 99.11.12)
セルビアのレスコヴィチLeskovic監獄から14名のコソヴォ・アルバニア人が釈放された。プリシュティナの国際赤十字によれば、一同は釈放後の11日に同市に到着したが、いずれも拷問を受けており、極めて深刻な健康状態にある。イストグのグラコツィGurrakoci i Istogut出身のネヂャト・カバシNexhat Kabashiは「あそこはアルバニア人にとって地獄だった」と語った。
コソヴォ政治犯協会によれば、セルビア国内ではなお7000人のコソヴォ・アルバニア人が獄中にある。裁判で「テロリスト」の容疑をかけられた場合、死刑または20年に及ぶ刑が課せられている。
今週プロクプラProkuplaではアルバニア人12名に180年の刑が言い渡され、11日にはニシュNishで、人道活動に携わっていた詩人フロラ・ブロヴィナFlora Brovinaが「テロリスト」容疑で裁判にかけられることになった。さらに11月22日には、ベオグラードでアルバニア人学生6名に対する裁判が予定されている。
(ATSh 99.11.12)
コソヴォでは全体の50%にあたる64の図書館がセルビアの攻撃によって消失し、約20万冊の蔵書が灰になった。しかも、焼け残った図書館から数十万冊のアルバニア語書籍が持ち出され、製紙工場へ引き払われている。
(ATSh 99.11.12)
ブトリント
アルバニア最南部の都市サランダSarandeから19km、発祥を紀元前3400年頃にさかのぼり、劇場や浴場の跡など古代遺跡で有名なブトリントButrintの図録が今年中に出版される。書名は「ブトリントとその周辺Butrint and sites around it」で、文化遺産研究所(IMK)の編集、英語版で約60ページ。
(ATSh 99.11.13)
スカンデル・ジヌシSkender Gjinushi人民議会議長は12日、欧州理事会政治問題担当のハンス=ペーター・ファラーHans-Peter Furrerと会談し、民主党から槍玉に上げられているアルバニア中央選挙管理委員会(KQZ)のインフラ整備と財政、及び選挙法の作成に関して欧州理事会の支援を要請した。
(ATSh 99.11.13)
ドゥラスDurres市の人口は140744人となり、1989年時の調査結果のほぼ倍に達した。農村部の人口はほぼ横ばい状態なので、都市部への人口流入が激化していると言える。
今年9月の時点でドゥラス市を含む沿岸地区全体の住人は241747人、うち160281人がドゥラス市及び隣接するシヤクShijak市に住んでいる。また世帯数は60766で、各家族の構成人数は平均4人。
(ATSh 99.11.13)
共和党(PR)が憲法裁判所に対し、死刑の代替としての終身刑の実施を求めている。13日の記者会見で同党のアレクサンダル・ガルリAleksander Garuliは「政府は、死刑の廃止に先立って、市民の日常生活を取り戻すべく犯罪の減少に努めるべきだ」と述べ、司法の場で進む死刑廃止への動きに対して、死刑に代わる終身刑の適用を求める国民投票の実施を主張した。
(ATSh 99.11.13)
(ATSh 99.11.14)
(ATSh 99.11.14)
(ATSh 99.11.15)
(ATSh 99.11.15)
(ATSh 99.11.16)
(ATSh 99.11.16)
(ATSh 99.11.17)
(ATSh 99.11.17)
(ATSh 99.11.18)
(ATSh 99.11.18)
(ATSh 99.11.19)
(ATSh 99.11.19)
ドゥラス港 通常業務再開
風速70kmの大しけの為、19日から約20時間にわたり閉鎖状態だったドゥラスDurres港では、20日朝8時から運行が再開された。
(ATSh 99.11.20)
死刑論争 社会党の見解
死刑廃止をめぐる問題で、社会党党首ファトス・ナノFatos Nanoは党全国代表者会議の席上、「ベリシャ政権が拒否した」EU加盟への条件である死刑廃止を「社会党全党を挙げて実現に取り組むべきだ」と強調した。また「諸君は、死刑廃止で犯罪が『激増する』と思っているかも知れないが、私の獄中生活の経験から言えばそれは逆だ」と述べ「犯罪者への苦痛は、時間をかけて与える方が良い」と主張した。[ナノはベリシャ政権期に贈収賄の罪で投獄された]
また、欧州議会議員団のナミク・ドクレNamik Dokle代表(党幹事長)は「国際的な専門家の見解として、死刑の廃止が犯罪の増加を引き起こすことはない」と語り、社会主義インターナショナルに加盟する全ての政党が死刑廃止の立場に立っており、欧州左翼の運動として2000年には死刑を全廃する、と述べた。死刑存廃を問う国民投票の実施に対してドクレは賛意を表し「アルバニアが[死刑存続によって]欧州理事会からも、他の国際機関からも排除されるのがいいことかどうか、国民に問うてみようではないか。もし我々がヨーロッパの枠組みの中に入ることを望むのなら、法においてもヨーロッパと歩みを共にすべきだ」と述べた。また代替刑としては「恩赦なき終身刑」をあげている。
(Zeri i Popullit 99.11.21)
アルバニア独立記念日の28日に、プリシュティナでアルバニアとコソヴォの両代表によるサッカー親善試合が行われる。アルバニアとコソヴォの間でサッカー試合が実施されるのはこれが初めて。
(ATSh 99.11.21)
クカス~モリナ間道路
アルバニア北部の都市クカスKukesとコソヴォに隣接するモリナMorineを結ぶ幹線道路の建設に対し、先週アメリカ政府から1200万ドルの資金援助が行われた。プレチ・ゾガイPrec Zogaj国務相は「この事業によって、コソヴォからの避難民流入の際にクカス市民が貢献してくれたことに対する、政府としての配慮を示した」と述べた。またアメリカ政府の支援を「この道路建設に勝るものはない」と評価した。
ついでに同相は23日に予定されているクリントン米大統領のコソヴォ訪問につて、アルバニア政府を代表して祝意を述べた。
(ATSh 99.11.22)
ヴロラVlore地区(人口25万)の離婚件数はここ10カ月間で104件にのぼり、前年度の同じ時期より5%増大した。この内47件が妻からの申し出で、夫による暴力が理由に挙げられている。いずれも妻に同情的な裁定が出されており、離婚を決めたことによって彼女達の状況はむしろ有利なものとなっている。これまでに342人の離婚した女性達が、ヴロラの女性センター等で経済的・人道的な支援を受けている。
(ATSh 99.11.22)
22日午後11時30分、ポグラデツPogradecの地方TV局のリポーター、ヴョルツァ・カランヂャVjollca Karanxha(50)が同市の「ゴリツァGorrice」小学校での取材を終えて出てきたところを、車に乗った2名に銃で撃たれ、重傷を負った。彼女は直ちに市内の病院に運ばれ手術を受けたが、命に別状はない模様。
(ATSh 99.11.22)
洪水
ヴロラVloraでは連日の雨によって市内の60%が「水没」し、交通に支障をきたす状態となっている。もっとも原因は集中豪雨だけでなく、市の潅水施設が電力供給の不足によって機能しなくなったことにもある。前日から市当局では緊急対策会議を設置し、事態の収拾にあたっている。報道によれば、東部低地の60ヘクタールに及ぶ地域では潅水作業への電力供給が確保されているという。
(ATSh 99.11.23)
SFOR(Stabilization Force;ボスニア和平安定部隊)[IFOR(Implementation Force;ユーゴスラヴィア国際和平維持軍)の後進。1998年よりDFOR(Deterrence Force;兵力引き離し部隊)へ改組]に加わってボスニア・ヘルツェゴヴィナで停戦監視にあたっていた第5次アルバニア分遣隊(総員35人)が、10ヶ月の任期を終えて帰還した。アルバニアからの和平監視団派遣は1996年に始まっており、引き続いて第6次分遣隊が現地へ向かう。
(ATSh 99.11.23)
アメリカ合衆国のビル・クリントンBill Clinton大統領が23日午前、プリシュティナの空港に到着した。空港ではクシュネルBernard Kouchnerコソヴォ担当国連特使とKFORのラインハルトKlaus Reinhardt司令官が出迎えた。
クリントン大統領はコソヴォの政治的指導者らと会見、この会見には少数派代表[セルビア人]も出席したが、会見後の声明等は出されなかった。
この後、大統領は軍用ヘリでフェリザイFerizaj市へ移動。同地の体育館で群衆を前に演説。「ミロシェヴィチは諸君を追い出してコソヴォを支配しようとしたが、我々は『ノー』を突き付けた。そしてコソヴォは支配から解放され、諸君は戻って来た」「我々はより良い未来のためにコソヴォの子供達に支援を行う。我々は民主的なコソヴォの自治のために支援を行う」と述べた。また同行したマデリン・オルブライトMadeleine Albright国務長官は、地元の子供達に「アメリカは皆さんの成長を助けると約束する」と語った。
大統領は、同地のアメリカ軍駐屯地にも赴いた。
(ATSh 99.11.23)
クリントン米大統領のコソヴォ訪問について、首都ベオグラードでは与党社会党(SPS)が「犯罪者が犯罪現場に戻って来た」と決めつけ、「クリントンはブルガリアでもミロシェヴィチSlobodan Milosevic大統領の解任を公然と口にしたが、それは自由且つ公正な選挙で行われるべきことだ」と非難した。
またプリシュティナのAFR/Reuter電は、同地のセルビア人代表がクリントン大統領との会見を「我々の利益がまったく配慮され得ない」として、出席を拒否したと伝えている。
(taz 99.11.24)
(ATSh 99.11.24)
(ATSh 99.11.24)
(ATSh 99.11.25)
(ATSh 99.11.25)
(ATSh 99.11.26)
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(ATSh 99.11.27)
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(ATSh 99.11.28)
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(ATSh 99.11.29)
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(ATSh 99.11.30)
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